科目名:建築塑性設計論  (英文科目名:Plastic Design of Building Structures

単位 選択 建築学専攻2年 前期 講義 

担当教官:

山本昇 (居室:建築棟2階)

TEL:

E-mail:yamasho@oyama-ct.ac.jp

授業目的:

  1. 地震国である我が国の建築構造設計は,大地震時の振動エネルギーを構造の塑性変形エネルギーで吸収することを基本思想としている。さらに,建物に作用する地震力とこれに対する構造物の性状を動的解析から求めた結果や、過去の震害に関する考察に基づき,体系付けられたものが現行の耐震設計法である。設計手順としては、複雑な動的解析を行わないで、静力学的計算をするようになっているが、その基本は上記のような動的応答性状を考慮してゆく過程となっている。したがって、耐震設計、特に二次設計の基本を成す考え方を学ぶことが将来構造設計を行っていく上で特に重要と考えられる。

達成目標:

  1. 地震の生成原理について学ぶ
  2. 過去の震害をレビューし、なぜ損傷を受けたかを理解する。
  3. 現行の耐震設計が基づいている理論と考え方を理解する。

学習保証時間:

lecture:50*2/60[H/week]*14[week/yr.] +

exam.: 90/60[H/time]*1[time/yr.]=24.8[H/yr.])

教科書:

プリント

参考書:

  1. 阪神淡路大震災調査報告、建築編-3、日本建築学会、丸善、1997年
  2. 建築物の構造規定―建築基準法施行令第3章の解説と運用―1997年版:建設省住宅局建築指導課監修、日本建築センター、1997年5月
  3. 鋼構造塑性設計指針:日本建築学会、丸善、1980年
  4. 新しい耐震設計:梅村魁他、日本建築センター1981年 

学習方法:

予習:配布プリントを読んでおく。 

授業:発表に対する討議に積極的に参加する。

復習:理解できなかったところを自分で調べるか担当教授に質問する。

キーワード:

地震、塑性設計、耐震構造、二次設計

授業内容:

  1. 建築物の耐震設計とその歴史・・・2週
  2. 過去の地震被害とその教訓・・・2週
  3. 耐震設計の考え方・・・2週
  4. 二次設計の意味と進め方・・・4週
  5. 保有水平耐力の計算と安全性の確認・・・3週
  6. 構造計画・・・2週

前期試験

授業方法:

あらかじめ定められたテーマについて、担当者が発表し、質疑および討論を行う。

カリキュラムの中の

位置づけ:

RCおよびS造共通の構造設計に関するテーマであり、本科で学習できなかった、二次設計を中心にして耐震設計の考え方を理解する。

この科目を学ぶために先行して理解する必要のある科目

この科目と同時に学ぶ関連科目:建築都市防災論

この科目の後に学ぶ関連科目:建築弾塑性力学、建築構造解析学

評価方法:

試験またはレポートの成績による。

定期試験実施方法:

未定

連絡事項:

学生へのメッセージ:

受講生が資料調査と結果の発表および討論を行う授業方法をとるので,知識の習得や内容の理解だけでなく,発表技術も研鑽されたい。