建築構造力学U(A専門科目)
 
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科目名:
建築構造力学U (英文科目名:Mechanics of Building Structures)
2単位 建築学科3年 通年 講義
担当教官:
山本昇(居室:建築学科棟2階)Email:yamasho@oyama-ct.ac.jp
授業目的:
建築の設計を行う上で、その構造が日常の快適な生活を保障し、台風や地震に対して安全であることを立証する必要がある。その基礎となるのが構造力学である。初歩的な数学および力学を活用しつつ構造力学Tで学んだ内容をさらに発展させて、構造部材内部に発生する応力度や変形などを計算する方法を学ぶ。
達成目標:
1.応力度、ひずみ度の意味とそれらを関係づける弾性の法則を理解する。
2.物体内の応力度成分間の関係式、主応力度の計算。
3.はり断面の幾何学的諸量の計算および曲げ応力度の計算ができる。
4.材料の強度と許容応力度を理解し、柱、はりの断面を設計する。
5.はりの変形の計算方法を習得する。
6.簡単な固定ばり、連続ばりを解く。
7.不静定ラーメンの解法の基礎を学ぶ。
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教科書:
[大学課程 建築構造力学]、武藤清 他、オーム社、1989年
参考書:
[建築構造力学演習T,U]、谷資信他、オーム社、1970年
学習方法:
予習-教科書に沿って授業を行うので、前もって学習箇所に目を通しておくと理解しやすく、授業中に興味を持って集中できる。
授業-授業は教科書の内容が理解できるように説明を行う。技術用語、数値の意味等の説明に加えて公式の導出方法や、例題の解き方を黒板で説明するので、理解しながらノートを取る。理解できないところや、疑問点があれば質問すること。質問は、授業中いつでも受け付けるが、後で個人的に質問することも可能。
復習-出来るだけ授業のあった日に、ノートを参照しながら、教科書の内容を再度理解する。例題や演習問題は、解答を見ないで自分で解いてみること。これらの作業を通して、授業中理解したつもりでも分からないところが出てきた場合、参考書を見るか、他日担当教官に質問する。
学習保証時間:
講義 100分[時間/週]×12[週/前期]+100分[時間/週]×12[週/後期]+
演習 100分[時間/週]×6[週/前・後期]       =3000分/年=50.0時間/年
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キーワード:
応力度、ひずみ度、主応力度、はり、柱、断面の性質、許容応力度、はりの変形、固定ばり、連続ばり、ラーメン。
授業内容:
1.応力度とひずみ度および弾性・・・2週
2.応力度間の関係      ・・・3週
3.温度応力および摩擦力   ・・・1週
4.はりにおける応力度    ・・・2週
5.断面の性質        ・・・3週
6.構造材料の性質      ・・・1週
7.許容応力度        ・・・1週
8.柱の断面設計       ・・・1週
9.はりの断面設計      ・・・2週
10.合成応力材の断面設計   ・・・3週
11.はりの変形        ・・・4週
12.固定ばり連続ばり     ・・・4週
13.不静定ラーメン解法の基礎  ・・3週
授業方法:
 
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カリキュラム中の位置づけ:
建築構造力学Tの理解を前提としている科目であり、建築の構造設計を学習する上での基礎となる。4年で学ぶ鉄筋コンクリート構造、鋼構造、木構造などの基礎科目でもあり、同じく建築構造力学Vを選択する上で重要である。
この科目を学ぶために先行して理解する必要のある科目
建築構造力学T(2年通年)
この科目と同時に学ぶ関連科目
 
この科目の後に学ぶ関連科目
鋼構造、鉄筋コンクリート構造、木構造、卒業設計(構造系)
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評価方法:
定期試験80%、演習レポート20%
ただし、出欠状況、授業態度が悪い場合に、20%を上限として減点を行う。
連絡事項:
授業時間中に講義内容を理解する。分からないときはできるだけその場で質問をすること。
学生へのメッセージ:
将来、建築関係のどの分野に進むことになっても、ここで学ぶ構造力学は最低限度身に付けておくべき必須の知識である。試験前の一夜漬けでは決して点も取れないし身にも付かないので、授業での理解とその復習が大切である。
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