化学数学(SC専門科目)
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科目名:化学数学(英文科目名:Mathematics
for Physical Chemistry and Chemical Engineering)
2単位 選択 物質工学専攻1年 前期
担当教官:
堤 欣三 (居室:専攻科棟5階)
Tel: 0285-20-2807 E-mail: tsutsumi@oyama-ct.ac.jp
吉田裕志 (居室:電気・物質棟3階)
Tel:
0285-20-2808 E-mail: yoshida@oyama-ct.ac.jp
授業目的:
1.本科で学習した物理化学を学ぶ上で必要となる基礎的な数学の復習と発展的理解
2.本科で学習した化学工学を学ぶ上で必要となる基礎的な数学の復習と発展的理解
3.物理化学や化学工学などの化学系分野に応用される数学的解析法の習得
4.化学系関連分野における現象理解のための数学応用の有効性についての認識
達成目標:
1.化学反応速度に関する問題を数式化し、且つその微分方程式を解くことができる。
2.原子・分子に関する波動方程式を立て、解析的並びに近似解法的に解くことができる。
3.化学工学に関係する物理的な問題について数学を応用して数式化できる。
4.物質や熱の移動現象は微分方程式で表現できることを理解するとともに、基本的な微分方程式を解析的に、あるいは数値計算的に解くことができる。
5.化学工学に特有な次元解析法や試行錯誤法について説明でき、これらの方法を用いて問題を解くことができる。
技術者教育プログラムの学習・教育目標:(A-1), (B-2)
JABEE基準1の(1)との関係:(c),(d(2-a))
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カリキュラム中の位置づけ
この科目を学ぶために、前年度までの履修科目で本科目と関連性のある科目
物理化学、化学工学、量子化学、化学熱力学、分子運動論、化学装置工学、プロセス工学
現学年でこの科目と関連性のある科目
応用科学、分子構造論、物質工学演習、生物化学工学
次年度以降に学ぶ、この科目に関連性のある科目
なし
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教科書:
参考書:
1.佐藤博保「なっとくする化学数学」講談社(2003)
2.高分子学会編「化学者のための数学」東京化学同人(2002)
3.平田光穂監訳「化学技術者のための応用数学」丸善(1968)
4.化学工学会編「化学工学のための応用数学」丸善(1993)
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キ-ワ-ド:
連立方程式、行列式,関数論、微分、積分、常微分方程式、編微分方程式、化学統計、差分方程式、次元解析、試行錯誤法
授業内容:
1.反応速度論-微分方程式-(1週)
2.微分方程式(2週)
3.量子力学-微分方程式、変分法、固有値問題、行列式-(4週)
物理化学系試験
4.円管内流動-次元解析法、連立方程式、行列、常微分方程式-(2週)
5.気液平衡関係-積分方程式、定積分、図積分、試行錯誤法-(2週)
6.Van der Waals状態方程式-微分、常微分方程式、試行錯誤法-(1週)
7.粒子の2次元運動-常微分方程式、差分方程式、逐次近似計算法-(1週)
8.物質および熱移動現象-座標系、編微分方程式-(1週)
化学工学系試験
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各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法:
1~3については物理化学系試験において60%以上の成績で評価する。
4~6については化学工学系試験において60%以上の成績で評価する。
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評価方法:
評価は、物理化学および化学工学に関する2回の試験結果をAおよびBとして、次のように算術平均を成績とする。最終成績:(A+B) /2
連絡事項:
1.授業方法は講義と問題や課題の解答を中心に行います。
2.各授業時間の間や最後には理解の確認のために適宜質疑応答時間を設けます。
3.試験は、物理化学および化学工学系の数学に関してそれぞれ1回行います。化学工学系の試験では計算機の使用を可とする場合があります。
5.物理化学や化学工学などの化学系分野の現象を解析するために数学が有効に応用できることをよく認識してほしい。
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