2005年度

高分子化学

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科目名:高分子化学(英文科目名:Polymer Chemistry

        2単位 必修 物質工学科4年 通年 講義

担当教官:齊藤光司 (居室:電気・物質工学科棟4階)

    Tel:0285-20-2806   E-mail: ksaitou@oyama-ct.ac.jp

     飯島道弘 (居室:電気・物質工学科棟4階)

    Tel:0285-20-2812   E-mail: iijima@oyama-ct.ac.jp

 

授業目的

1.               モノマーの構造と反応性の理解

2.               モノマーから高分子への重合反応の理解

3.               固体高分子の分子構造と物理的性質の理解

4.               液体高分子の物性についての理解

達成目標

1.             連鎖反応による重合(ラジカル重合、イオン重合)、連鎖移動反応が伴う重合、逐次反応による重合(重縮合、付加縮合)についての特徴が説明できる。

2.             種々の重合方法(塊状重合、乳化重合、懸濁重合、溶液重合)について説明できる。

3.             高分子の熱的性質,粘弾性について説明できる。

4.             高分子の分子量測定法が説明できる。

5.             高分子の構造と物理的性質の関係を説明できる。

学習保証時間100(分/週)× 30(週/年)= 3000(分/年)= 50(時間/年)

技術者教育プログラムの学習・教育目標:(A-1),(C-1

JABEE基準1の(1)との関係:(c),(d(2-a))

 

 

カリキュラム中の位置づけ

  有機化学を基礎として工業材料としてのプラスチックの合成法や高分子の構造と物性との関係について学ぶ応用科目である。

この科目を学ぶために、前年度までの履修科目で本科目と関連性のある科目

  有機化学(簡単な立体化学、有機化学反応)

現学年でこの科目と関連性のある科目

特になし

次年度以降に学ぶ、この科目に関連性のある科目

高分子材料、工業化学、電子材料

 

 

教科書:片山将道「高分子化学概論」日刊工業新聞社(1971

  

参考書:桜井雄二郎「高分子化学教室」三共出版(1982

 

 

授業内容

1.               重合反応一般論(高分子の概念、モノマーの構造と反応性、重合方法)(7週)

2.               ラジカル重合(重合速度論、ラジカル開始剤、生長反応、停止反応、

   連鎖移動、共重合反応)(8週)

3.               イオン付加重合(カチオン重合、アニオン重合、配位アニオン重合)(4週)

4.               逐次反応による重合(重縮合、重付加、付加縮合、縮合系反応の理論)(3週)

5.               高分子物性一般論(2週)

6.               高分子固体の性質(分子構造と物理的性質、高分子固体の微細構造、

結晶配向と性質、融点、ガラス転移点、熱処理と延伸)(2週)

7.               高分子溶液の物性(溶液の熱力学、浸透圧、粘度、分子量測定)(2週)

8.               粘弾性(粘弾性の模型、外力による変形、緩和)(2週)

 

 

各達成目標に対する具体的な評価方法

  1〜5.5項目の内容について定期試験および小テストの成績で達成度を評価す

る。

 

 

評価方法

  評価は下記の2項目の加重平均によって行う。  

  1.定期試験(80%

  2.小テスト(20%

  最終の学年末成績は、前期と後期の評価の平均をとる。

連絡事項

1.定期試験は、計4回、各々90分間で行う。

2.小テストは、授業中に行い、各授業の講義内容を中心とした問題を出題し、10分程度で解答する形式で、年10回程度行う。

3.理解が困難な場合は、講義時間以外でも相談に応じる。

4.病気欠席以外の個人的欠席による補講および小テストの再試験は行わない。

5.化学分野の技術者にとって最も必要な知識の一つである。しっかり勉強すること。

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