焼結工学(5C選択科目)
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科目名:焼結工学(英文科目名:Sintered Process)
2単位 選択 物質工学科5年 通年 講義
担当教官:前期 石田恒雄 (非常勤講師)
後期 武 成祥 (居室:電気・物質棟4階)
Tel: 0285-20-2809 E-mail: wuc@oyama-ct.ac.jp
授業目的:
1.金属及びセラミックス材料の組織と構造の理解
2.焼結プロセス、焼結機構等についての理解
3.粉末の製造、成形およびその特性についての理解
4.焼結材料の高性能、高機能化についての認識
達成目標:
1.金属及びセラミックスの結晶構造について説明できる。
2.高温材料加工プロセス(鋳造、塑性加工、熱処理)について説明できる。
3.焼結プロセス、焼結機構について説明できる。
4.金属及びセラミックスの粉末の製造、成型法および評価法について説明できる。
5.焼結プロセスの応用分野および焼結材料の機能性について説明できる。
技術者教育プログラムの学習・教育目標: (A-2)、(C-2)
JABEE基準1の(1)との関係:(d(2-a))、(g)
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教科書:石田恒雄「焼結材料工学」森北出版(1997)
参考書:榛葉久吉・三谷裕康著「粉末冶金学」コロナ社(1978)
日本塑性加工学会「粉末の成形と加工」コロナ社(1994)
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キ-ワ-ド:
焼結,結晶,ミラ指数,拡散,粉末,成形,雰囲気,機能材料,
気孔,粒度分布,多孔材料、硬質合金
授業内容:
前期:
1.焼結工学概要・・・1週
2.金属及びセラミックスの結晶構造と非晶質構造・・・2週
3.金属とセラミックスの製錬・精製、ブレークダウン法とビルドアップ法 ・・・2週
4.溶解・鋳造、塑性加工、熱処理、接合プロセス ・・・4週
5.高温拡散、焼結プロセス、焼成法、焼結機構 ・・・2週
6.焼結速度式、気孔の成長と形態、焼結助剤、焼結体の微細構造・・・3週
7.最近の焼結技術、CIP法、HIP法、MA法、放電焼結・・・2週
後期:
1.粉末製造法と生成粉の特性・・・2週
2.粒度分布と粒子の充填 ・・・1週
3.圧縮性、成形性・・・1週
4.粉末成形法と成形体の特性・・・2週
5.焼結炉と雰囲気 ・・・2週
6.焼結材料中の気孔の形態と分布・・・1週
7.多孔質材料の性質と用途・・・1週
8.機械構成部品の性質・・・2週
9.工具材料の性質・・・1週
10.摺動、集電、複合材料の性質と用途 ・・・2週
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各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法:
1.前期中間試験において60%以上の成績で評価する。
2.前期末試験において60%以上の成績で評価する。
3.後期末試験において60%以上の成績で評価する。
4.後期中間試験において60%以上の成績で評価する。
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評価方法:
評価は下記2項目の加重平均によって行う。
1.試験成績(70%)
2.演習問題の解答内容(30%)
なお、試験成績は中間および期末試験の算術平均とする。
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連絡事項:
1.学習方法:
予習-前回の授業内容を見返し、授業計画に予定されている内容の概略を教科書および参考書で見ておく。
授業-講義内容と板書されることをノートに整理するとともに疑問点は質問して理解に努める。
講義中に提出される問題や課題に対して解答する。
復習-授業での講義内容を復習し,疑問点が残る場合は質問の時間を取って十分に理解を深める。
2.授業方法:
講義を中心として,視聴覚教材が必要の場合はPowerPointなどを利用して行う。また、適時に課題を出して解答させる。
授業時間以外でも質問がある場合は適宜応じる。
3.学生へのメッセ-ジ:
前期では、金属・セラミックスの共通基本原理及び高温材料加工プロセスの基本事項を解説し、次いで焼結工学の理論の骨子を系統的に把握して焼結技術の基盤を身につけたい。後期には粉末の製造、成形、焼結等の諸技術の進歩に伴って焼結材料の高性能、高機能化がどのように果たされたか、明日の進歩の糧になるように解説したい。
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