酵素工学I(4C専門科目)
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科目名:酵素工学(英文科目名:Enzyme Engineering I)
2単位 選択 物質工学専攻4年 前期 講義
担当教官:
・胸組虎胤(居室:物質工学科実験棟2階)Tel:0285-20-2800 E-mail: munegumi@oyama-ct.ac.jp
授業目的:
1.タンパク質分子の構造を決めている因子である一次~四次構造について学ぶ。
2.タンパク質の側鎖間の相互作用について学ぶ。
3.酵素の分離精製方法の基礎について学ぶ。
4.酵素の工業的利用について理解を深める。
達成目標:
1.タンパク質分子の構造である一次~四次構造のそれぞれの具体例を挙げて説明できる。
2.アミノ酸の側鎖の組み合わせからそれらに働く相互作用の種類を説明できる。
3.酵素分子の分離、精製の方法を順を追って説明できる。
4.各クロマトグラフィーの特徴を説明できる。
5.酵素を利用した工業的生産について概観を説明できる。
技術者教育プログラムの学習・教育目標:(A)(C)
JABEE基準1の(1)との関係:(a)(d)(g)
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教科書:掘越他著、「酵素 科学と工学」(講談社)
参考書:田宮 他訳「ヴォート生化学(上)(下)」東京化学同人(1992)
学習方法:
予習-授業計画に予定されている授業内容に関連する内容を、事前に参考書等で学習して問題点を明らかにしておく。
授業-講義内容と黒板の内容をノートに整理して理解する。
疑問点を質問する。 復習-授業での内容を反復学習し、毎回出される課題に解答する。
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キーワード:
酵素、精製、分離、分析、生産、タンパク質
授業内容:
1. タンパク質の1次構造(1週):アミノ酸の側鎖の構造、立体配置、ペプチド結合の構造
2. 側鎖間の各相互作用(2週):疎水的相互作用、水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス力
3. タンパク質の2次構造(1週):αへリックス、βシート、ターン構造、ランダムコイル
4. タンパク質の3次構造、4次構造(2週):超2次構造、モチーフ、ドメイン、サブユニット構造
5. 前期中間試験(1週)
6. 酵素の抽出(2週):細胞の破壊、可溶化、誘電率、塩濃度、界面活性剤
7. 酵素の精製と各種クロマトグラフィー(4週):クロマトグラフィーの種類、移動相、固定相、分子ふるいクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー
8. 酵素の利用(2週):医学への応用、食品への応用、工業への応用、固定化酵素
授業方法:
講義を中心とする。学習の達成度は、中間試験の結果で知らせる。
講義時間以外でも質問がある場合は応じる。本人の欠席等により授業内容を理解できなかった
場合の補講は行わない。中間期末の再試験は行わない。
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評価方法:
評価は下記の3つの項目の加重平均で行う。
1.スクールワーク(授業中に行う口頭試問)20%
2.ホームワーク(課題へのレポート内容についての評価)20%
3.2回の試験60%
定期試験は50分間とし、参考書、コピー、携帯電話、電卓の持ち込みは不可。
学生へのメッセージ:
課題は確実に行うこと。理解が困難な場合は、その都度相談に応じる。
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