経営工学(SS, SC, SA専門科目)
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科目名:経営工学(英文科目名:Managerial Engineering)
2単位 選択 全専攻2年 前期
担当教官:柳川高行 (白鴎大学経営学部教授)
Tel: 0285-22-1111(代表)
授業目的:
1. 工学専攻者が応用可能な、経営学思考方法を、それが企業の現場でどう使われているのかをケースで紹介しながら理解させる。
2. 経営学思考方法としての、plan→do→see→improvementの cycleの廻し方を企業現場を紹介しながら理解させる。
3. 経営戦略的思考方法としての、企業ドメインの定義方法と競争優位(competitive advantage)の形成方法に焦点を絞って理解させる。
4. マーケティング的思考方法としての、個別企業の製品市場創造活動に於けるマーケティング方法を理解させる。
達成目標:
1. 大学経営学部の卒業生レベルの経営学知識に到達させる。
2. 経営学思考に於いては、planが経営計画と経営戦略に具体化されることが説明でき、seeがクレーム処理と改善点の発見であることが説明でき、improvementが組織の自己革新活動であることが具体的に説明できるようになる。
3. 戦略的思考としては、企業ドメインの定義が自らできるようになり、個別企業の具体的競争優位を言葉化できるようにさせる。
4. マーケティング思考としての4P、市場調査を自ら個別企業の具体例を用いて言葉化できるようにさせる。
技術者教育プログラムの学習・教育目標: (C)
JABEE基準1の(1)との関係: (a), (e), (g)
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教科書:榊原清則「企業ドメインの戦略論」中公新書
沼上 幹「わかりやすいマーケティング戦略」有斐閣
参考書:
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授業内容:
1. ケース・スタディーその1-東京ディズニーリゾートの居場所の形成と長期的維持:自己革新とbenchmarking stopper-(2週)
2. ケース・スタディーその2-セブン・イレブンの居場所の絶えざる作り変えと長期的維持:品揃え改善とbenchmarking stopper--(1週)
3. ケース・スタディーその3-スリーエムの絶えざる新製品開発による居場所の長期的維持:社内ベンチャーによる連続的新製品開発-(1週)
4. ケース・スタディーその4-アサヒビールによる首位奪取戦略:企業変革と新製品開発による居場所づくり-(1週)
5. ケース・スタディーその5-ユニクロの短期的成功と挫折に伴う居場所の縮小:フリースの次を用意できず、followerに追い抜かれた-(1週)
6. ケース・スタディーその6-アイワの短期的成功と居場所の喪失:競争優位のbenchmarkingによる喪失-(1週)
7. ケース・スタディーその7-写真週刊誌「週刊フォーカス」の居場所の創造と喪失のストーリー:環境適合性と環境変化とライバルの独自性-(1週)
8. ケース・スタディーその8-情報財の生産と販売に於ける居場所の創造と維持:
その1 任天堂、セガ、ソニー;テレビゲームストーリー
その2 少年ジャンプの遅れてきて成功する方法
その3 NHK;クローズアップ現代はどう作られているのか
その4 NHK;プロジェクトXはどう作られているのか
-(3週)
9. ケース・スタディーその9-足利銀行はなぜ経営破綻したのか-(1週)
10.ケース・スタディーその10-栃木の優良企業紹介:
その1 微細治療器具メーカーマニー
その2 福田屋百貨店
その3 開倫塾
-(3週)
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評価方法:
評価は下記3項目の総合評価で行う。
1.期末試験(50%)
2.2冊のテキストを読んでのレポート課題提出(30%)
3.毎時問題提出する質問と感想の質(20%)
連絡事項:
1.講義は定刻通り開始され、定刻通り終了する。10分以上の遅刻者はその日の出席は遠慮すること。
2.私語する学生、居眠りする学生は教室から出すので予め承知しておくこと。
3.毎時間講義終了10分前にA5版の紙を配布し、質問と感想とを書いて提出してもらう。次回質問に回答してから新しい講義に入る。
4.期末試験は90分とし、持ち込み一切不可で実施する。
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