微生物工学(4専門科目)          2005年度

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科目名:微生物工学(英文科目名:Introduction to the microbial world

    2単位 必修 物質工学科4年 通年 

担当教官:浦田克郎 (居室:物質実験棟2階)

    Tel: 0285-20-2801    E-mail: urata@oyama-ct.ac.jp

授業目的:

1.     微生物を通して生物学の基礎を学ぶとともに、微生物の細胞学的、生理学的特長を理解する。

2.     微生物という微小な生物を純粋に分離し、各種実験操作を行う基本原理を学ぶ。

3.     微生物の機能を利用して行われている応用分野について学ぶ。

達成目標:

1.     微生物として分類されている生物の細胞学的特徴を説明できる。

2.     微生物と動植物の体制および機能の違いを説明できる。

3.     現在、微生物学実験で行われている操作の基本原理とどのような経過で開発されてきたか理解できる。

4.     自然界における微生物の存在とその役割について理解する。

 

・・・プログラムの学習・教育目標: (A-1)

 JABEE基準1の(1)との関係: (d(1))(c), (g)

 

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カリキュラム中の位置づけ

 この科目を学ぶために、前年度までの履修科目で本科目と関連性のある科目

    物質工学入門、生物化学

 現学年でこの科目と関連性のある科目

    酵素工学I, II、生物工学実験

  次年度以降に学ぶ、この科目に関連性のある科目

    生物資源工学、天然物化学、環境化学、細胞遺伝子工学、食品化学、生体エネルギー論、代謝生理学、免疫工学

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教科書:スタニエ他微生物学入門編風館(1998

参考書:

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授業内容:

1.     微生物学の歴史−自然発生説に関する論争、発酵における微生物の役割、病気の原因としての微生物、純粋培養法(5週)

2.     微生物学の方法−純粋培養技術、滅菌の理論と実際、微生物の栄養の基本要素、培地の調整、選択培地(5週)

3.     微生物界の性格−原核生物と真核生物、真核生物の体制と機能、原核生物の体制と機能(5週)

4.     微生物の増殖−増殖の数学的性格と表現、増殖曲線、増殖の計測、増殖の効率、増殖と代謝の調節、調節の生化学的基礎、酵素合成の調節、微生物の増殖に及ぼす環境・温度・酸素の影響(5週)

5.     原核細胞における構造と機能との関係―原核細胞のエンベロープ、細胞膜、細菌の細胞壁(5週)

6.     ウイルス−ウイルスの一般性状、ウイルスの増殖、腫瘍ウイルス(5週)

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各達成目標に対する達成度の具体的な評価法:

1.     4回の試験の平均60%以上の成績で評価する。

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評価方法:

  評価は前後期それぞれ2回、計4回の試験の平均成績で行う。

 

連絡事項:

  1.授業方法は講義を中心とし適宜スライドやビデオを用いて行う。

  2.試験は時間を90分、ノート、配布資料の持ち込みは不可とし、微生物の増殖の分野のみ計算機の持込を可とする。

3.生物工学実験の生物分野の内容と密接に関係していることを認識、実験の予習にも参考としてほしい。