物質工学専攻実験
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科目名:物質工学専攻実験 (英文科目名:Material Chemical
Experiment)
2単位 必修 物質工専攻1年 前期、後期
担当教官:
堤 欣三(居室:専攻科棟4階)
Tel:0285-20-2807 Email: tsutsumi@oyama-ct.ac.jp
武 成祥(居室:電気物質棟4階)
Tel:0285-20-2809 E-mail: wuc@oyama-ct.ac-jp
浦田 克郎(居室:物質工学科実験棟)
Tel:0285-20-2810 E-mail: urata@oyama-ct.ac.jp
Tel:0285-20-2801 E-mail: kameyama@oyama-ct.ac.jp
授業目的
本科で生物コースを選択した専攻科生を対象に行う実験で、主に材料工学関係の機器を使用した実験を中心に、機器の構造や計測の原理を習得することにより、より高度な実験技術を習得する。
達成目標
1.様々な測定機器の使用法を習得する。
2.データの解析法を理解する。
3.機器の構造や測定原理を把握する。
4.細胞遺伝子工学および有機合成化学の2分野の実験を修得する。
5.微生物の無菌操作法、計数法、生体成分の定量法を修得する。
6.種々の反応剤を用いる基本的な有機合成の技術を修得する。
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7.実験レポートの書き方に習熟すること。
8.実験の誤差についての正確な知識と実験データの見方を修得する。
9.実験データの記録の仕方、実験ノートの取り方を向上させる。
10.実験結果の良い発表方法を修得する。
技術者プログラムの学習・教育目標:(B-1)
JABEE基準1の(1)との関係:(d(2-b))、(f)、(h)
カリキュラム中の位置づけ
この科目を学ぶために、前年度までの履修科目で本科目と関連性のある科目
分析化学、無機化学、有機化学、生物化学、化学熱力学、物理化学、材料工学、微生物工学、機器分析I、機器分析II、その他の専門科目
現学年でこの科目と関連性のある科目
全ての専門科目
次年度以降に学ぶ、この科目に関連性のある科目
全ての専門科目
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教科書:
各教官の作成したテキストを使用
参考書:
1.鮫島實三郎著、「物理化学実験法」 裳華房
2.徳丸克己著 「有機光化学反応論」 東京化学同人
3.田中誠之著 「機器分析」裳華房
4.泉屋伸夫「生物化学序説 」化学同人
5.八木達彦訳「コーンスタンプ生化学」東京化学同人
6.D.T.Plummer「実験で学ぶ生化学」化学同人
7.伊東・児玉訳「マクマリー有機化学」化学同人
8.後藤俊夫他訳「ウィリアムソンマイクロスケール有機化学実験」丸善
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授業内容:
1.物理化学系実験
(1)吸収スペクトルと分子構造
(2)光化学反応 I
(3)光化学反応 II
(4)ガスクロマトグラフィー
(5)反応速度の温度効果
(6)イオン定数の測定
(7)蛍光分光法による励起一重項状態での分子間電子移動
2.無機化学系実験
(1)交流インピーダンス測定による材料の耐食性評価
(2)粉末X線回折
(3)鉄の腐食と防食
(4)銅(II)錯体の吸収スペクトルに及ぼす配位子場の強さの影響
(5)金属酸化物サーミスターの製造と温度特性の測定
(6)走査型電子顕微鏡(SEM)による表面観察
(7)熱重量・示差熱分析器による脱水反応過程の検討
3.微生物実験
(1)大腸菌の増殖速度の測定
(2)チトクロームcの分光学的性質
(3)DNAの分離と定量
(4)比色定量法とタンパク質の定量
(5)分子ふるいクロマトグラフィーによるタンパク質の分離
4.有機合成化学実験
(1)クロマトグラフィーおよび酸-塩基抽出による分離
(2)Friedel-Crafts
反応による1,4-ジ-tert-ブチルベンゼンの合成
(3)Grignard 反応による1,1-ジフェニルエチレンの合成
(4)パン酵母によるアセト酢酸エチルの不斉還元
(5)鎮痛剤から湿布薬への誘導
(6)機器分析(1H NMRとIRによる構造決定)
授業方法:
1.材料化学実験と生物工学実験に分かれて行う。ただし、本科で選択したコースとは別のコースの実験を行う。
2.材料化学実験は物理化学・無機化学系実験を前後期交代で行う。また、生物工学実験は微生物・有機合成化学実験を前後期交代で行う。
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各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法:
1.
各レポート60%以上の成績で評価する。
2.
発表の内容を設定基準で評価する。
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評価方法:
実験実施状況: 50%
レポート: 40%
発表: 10%
連絡事項:
1.
理解が困難な場合は、その都度相談に応じる。
2.
定期試験は行わない。
3.
予習、復習は確実に行うこと。生体材料の取扱いは十分注意すること。すなわち、実験前日にはテキストを充分に読み、内容を把握しておくこと。実験操作をノートにメモしておくと良い。実験中には、実験に用いる器具、装置の使い方に慣れる。実験データをノートに逐次記録する。疑問点等もメモすること。また、定められた期間までに担当教員に実験レポートを提出する。