科目名 

物質合成化学

英語科目名

Organic Synthesis

 

開講年度・学期

平成19年度・後期

対象学科・専攻・学年

物質工学科5年

 

授業形態

講義

必修or選択

選択

 

単位数

2単位

単位種類

学習単位(15+30)h

 

担当教員

後期:亀山雅之

居室

亀山:電気・物質棟4階

 

電話

0285-20-2801

E-mail

kameyama@oyama-ct.ac.jp

 

授業の達成目標

 

1.   種々の酸化反応、還元反応、アルキル化に必要な反応剤とその生成物を示せること。

2.   代表的な酸化反応、還元反応、アルキル化の機構の特徴を示せること。

3.   代表的な人名反応の特徴を示せること。

4.   逆合成の考え方により、炭素骨格が連結できること。

 

各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法

 

1−4 試験において60%以上の得点により評価する

 

評価方法

 

次の2項目の加重平均により評価する。

1.各試験:約80%   2.演習問題および課題:約20%

試験での教科書、参考書、ノート、およびそれらのコピーの持ち込みは不可とする

 

授業内容

授業内容に対する自宅学習項目

自宅学習時間(時間)

 

1.  アルコールのクロム酸による酸化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:クロム系酸化剤による酸化の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

2.  アルコールの高原子価元素による酸化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:高原子価元素による酸化の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

3.  カルボニル化合物の酸化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:種々の酸化剤による酸化の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

4.  炭素−炭素二重結合のエポキシ化および不斉エポキシ化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:過酸による酸化の機構を確認し、その特徴を理解する。不斉エポキシ化の立体化学を理解する。

 

5.  アルデヒドとケトンの金属水素化物による還元とその立体化学、および金属による還元

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:種々の還元剤による還元の機構を確認し、その特徴を理解する。金属水素化物の立体化学を理解する。

 

6.  カルボン酸およびその誘導体のアルコールへの還元およびアルデヒドへの還元

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:種々の還元剤による還元の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

7.  炭素−炭素二重結合の均一系触媒による水素化および不斉水素化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:遷移金属錯体による還元の機構を確認し、その特徴を理解する。不斉水素化の立体化学を理解する。

 

中間試験

 

 

 

8.  カルボニル化合物のアルキル化とエノラート発生の位置選択性

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:エノラートの発生とアルキル化の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

9.  カルボニル化合物のエナミンによるアルキル化およびエステルのアルキル化

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:エナミンによるアルキル化の機構を確認し、その特徴を理解する。エステルのエノラートの発生とアルキル化の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

10.              アルドール反応と交差アルドール反応

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:アルドール反応の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

11.              Lewis酸性条件および中性条件でのアルドール反応

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:Lewis酸性条件および中性条件でのアルドール反応の機構を確認し、その特徴を理解する。

 

12.              有機金属化合物の合成法とその反応

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:種々の有機金属化合物の合成法とその反応を確認し、その特徴を理解する。

 

13.              α-チオカルバニオンと極性転換

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:スルフィドおよびスルホキシドのα位のカルバニオンの発生方法とその反応を確認し、その特徴を理解する。極性反転の機構を理解する。

 

14.              逆合成

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:逆合成の考え方を確認する。これまでに種々の反応を基に、逆合成の実際の経路を理解する。

 

15.              逆合成

予習:教科書の該当する部分を精読する。

復習:これまでに種々の反応を基に、逆合成の実際の経路を理解する。

 

期末試験

自宅学習時間合計

30

 

キーワード

酸化、還元、エノラート、アルキル化、逆合成、

アルコール、アルケン、アルキン、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、カルボン酸誘導体、

 

教科書

1.    太田博道・鈴木啓介「有機合成化学」(裳華房)

2.    McMurry著、伊東・児玉訳「マクマリー有機化学」(東京化学同人)

 

参考書

1.    Vollhardt, Schore著、古賀・野依・村橋監訳「ボルハルト・ショアー現代有機化学」(化学同人)

2.    野依編「大学院講義有機化学II. 有機合成化学・生物有機化学」(東京化学同人)

 

小山高専の教育方針1−6との対応

    4

 

技術者教育プログラムの学習・教育目標

  (A−2)、(C−1)

 

JABEE基準1の(1)との関係

  (d(2−a))、(g)

 

カリキュラム中の位置づけ

 

前年度までの関連科目

有機化学I・II

現学年の関連科目

工業化学、環境化学、天然物化学、生物有機化学

次年度以降の関連科目

有機金属化学、有機合成化学、立体化学

連絡事項

 

1.   低学年での“有機化学”を基礎として、ものをつくる観点から代表的な官能基変換方法ごとに合成化学を理解する科目です。

2.   教科書および参考書により予習、復習を確実に行ってください。

3.   演習問題等により理解度を確認してください。

4.   質問等はメールでも受け付けます。

 

シラバス作成年月日:平成17年03月22日