科目名

反応工学

英語科目名

Reaction Engineering

開講年度・学期

平成19年度・後期

対象学科・専攻・学年

物質工学科5年

授業形態

講義

必修or選択

選択

単位数

2単位

単位種類

学修単位(15+30)h

担当教員

西脇昭雄

居室(もしくは所属)

 

電話

 

E-mail

nisiwaki@oyama-ct.ac.jp

授業の達成目標

1.化学反応の量論的関係に基づいて変化率と質量分率、モル分率、濃度、分圧の関係が説明できること。

2.回分操作の基礎式が物質収支から記述でき、簡単な反応の速度定数を求めることができること。

3.反応機構から擬定常状態近似法、律速段階法によって速度式を導くことができること。

4.等温定密度系回分操作の場合の反応時間や変化率の計算ができること。

5.等温定密度押出し流れ操作、完全混合流れ操作の場合の所要装置体積の計算・比較ができること。

 

各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法

達成目標1~5:試験での関連問題と課題レポートの解答内容について60%以上の成績で達成とする。

 

評価方法

2回の試験(各90分)の成績(相加平均)を重み70%、6回の課題レポートの成績を重み30%として評価する。

 

授業内容

授業内容に対する自宅学習項目

自宅学習時間 (時間)

1.反応装置と反応操作:反応操作とは、化学反応装置、回分操作と連続操作、反応装置の形式、反応装置内物質の流れ

予習として第1章を要約(分量はA4用紙1枚 [以下の各週も同様] )し、授業の前に提出する。復習では理想流れ、非理想流れの装置の特徴を整理する。

2.反応の量論的関係:単一反応と複数反応、変化率、質量分率・モル分率と変化率

第2章p.17までの要約を授業の前に提出。復習では反応例について原料成分の変化率と各成分のモル分率との関係式を求める手順をまとめる。

 

3. 〃 :濃度と分圧、変化率との関係、対原料モル比、演習問題

第2章の残りを要約し、授業の前に提出。表23 24中の各式が順序だてて導かれるように整理する。演習問題を解く。

 

4.反応速度の実測-静止法:回分操作の基礎式、反応速度の求め方、微分法

第3章p.30までの要約を授業の前に提出。微分法による反応速度と速度定数の求め方を整理する。両対数紙の使い方も復習。

5. 〃 :積分法、演習問題。

反応速度の実測-流通法:押出し流れ操作の基礎式、積分反応装置

第3章の残りと第4章p.42までを要約し、授業の前に提出。反応速度の求め方で必要な積分を復習(部分分数に分解する場合を含む)。演習問題を解く。

 

6.反応速度の表現:反応速度の定義、均相内反応と界面反応、反応速度式、反応速度線図

第5章p.56までの要約を授業の前に提出。量論式と各反応成分に注目の反応速度を明確に区別し、簡単な可逆反応の場合の速度式も導けるように復習。

 

7. 〃 :反応速度の半減期による表現、反応速度の温度変化、演習問題

第5章の残りを要約し、授業の前に提出。復習をかねて演習問題を解く。片対数紙の使い方と直線の傾きの求め方も復習。

 

(後期中間試験)

 

 

8.反応の機構と速度式:量論式と速度式、中間化合物の擬定常状態、連鎖反応の速度

第6章p.69までの要約を授業の前に提出。擬定常状態の意味や推定反応経路の素過程から速度式を導く手順を復習する。

9. 〃 :律速段階、部分平衡、擬定常状態法との比較、演習問題

 

第6章の残りを要約し、授業の前に提出。擬定常状態近似法と律速段階法による速度式の求め方を復習して演習問題を解く。

 

10.等温回分操作の設計:単一反応の定密度系操作、基礎式、所要反応時間、数値積分法

第8章p.99までの要約を授業の前に提出。物質収支から操作の基礎式を、積分して反応時間と成分濃度との関係式を得ることができるようにする。

 

11. 〃 :複数反応の定密度系操作、半回分操作、演習問題

第8章の残り(p.103は略)を要約し、授業の前に提出。逐次反応の定密度系回分操作と逐次並行反応の半回分操作の特徴を復習。演習問題を解く。

 

12.等温押出し流れ操作:液相反応系押出し流れ操作、気相反応系押出し流れ操作、演習問題

第9章p.114までを要約し、授業の前に提出。押出し流れ操作の基礎式、液相反応系・気相反応系操作式の積分形と計算例を復習。

13.完全混合流れ操作:操作の基礎式、多段操作、平均滞留時間、所要反応装置体積

10p.123までを要約し、授業の前に提出。完全混合流れ1段と2槽直列の場合の物質収支式、必要な装置体積の計算例を復習。

 

14. 〃 :多段操作、自己触媒反応の連続操作、反応速度の実際、演習問題

10章の残り(p.127-128は略)を要約し、授業の前に提出。表1011次反応について操作の基礎式から整理し、相対値を確かめる。演習問題を解く。

15.反応の収率・選択率・収量 :収率・選択率・収量の定義、連続操作での操作形式の選択

13p.165p.163は略)までの要約を授業の前に提出。例題の計算例を通して左記の定義、操作形式の選択について復習

(後期期末試験)

 

自宅学習時間合計

60

キーワード

反応装置、反応速度、物質収支、回分操作、完全混合流れ操作、押出し流れ操作

教科書

久保田、関沢著、「反応工学概論(第2版)」日刊工業新聞社(1986

参考書

1.化学工学会監修、小宮山著「反応工学」培風館(1995

 

小山高専の教育方針16との対応

4

技術者教育プログラムの学習・教育目標

A-2)基礎知識を専門工学分野の問題に応用して解ける。

JABEE基準1の(1)との関係

d(2-a)

カリキュラム中の位置づけ

前年度までの関連科目

化学工学、化学装置工学

現学年の関連科目

プロセス工学、材料化学実験、生物反応工学

次年度以降の関連科目

 

連絡事項

試験時には教科書、ノート、参考書、コピー、携帯電話、電卓、メモ等の持ち込みは不可

 

シラバス作成年月日:平成19312