実験レポートの書き方


1)形式について  
 ・主にレポートはA4サイズの用紙を縦長に使用する。文章は横書き。
 ・文字のサイズは大きすぎないように注意すること。
 ・数字は半角英数で書く。
 ・文字の色は「黒または青」が一般的である。
 ・他人のをカット&ペーストしない。
 ・レポート表紙には実験のタイトル、名前、学籍番号、共同実験者名などを書く。
 ・提出期限は必ず守る。出し忘れは減点の対象になる。

 

2)目的 
 ・実験の目的を簡潔に述べる。

学生実験はすでに目的が決まって実験をやっているので、もらったテキストを参考に文章表現を変えればOK。丸写しはNG。

 

)原理  
 ・実験の測定原理などを書く。
 ・理論式など重要な式には番号をつける。
 ・合成実験ではあまり必要がないようです。反応式などは必要です。

 

4)実験方法  
 ・実験の操作手順を書く。これは簡潔に分かりやすく、過去形で書くのがイイ。

場合によってはこの実験操作と結果を一つにしても良い。
 ・実験器具について、その名称(型番、製造会社)などを記す。
 ・用いた試薬の情報(分子量、製造会社名、試薬の級数など)を記す。

 

5)結果  
 ・実験により得た生データを単位とともに記す。図表や式には表題や番号をつける。
 ・色・沈殿の有無・におい・音・気泡の発生の有無など様々な観察結果を書くこと。

考察する際に重要なヒントとなることがあります。

 ・実験値を処理した場合は有効数字で書く。
 ・指導教官にもよるが、計算過程を明記する(単位をしっかりとつけること)。

 

6)考察  
 ・感想を述べるところではないです。
 ・測定器具の測定値への影響を考える。
 ・有効数字をよく考える。
 ・誤差の発生についてよく考える。
 ・数値を比べる場合は同じグラフに書く。
 ・実験値と理論値を比べる。
 ・実験値と文献値を比べる。
 ・実験条件を変えて測定している場合は、それらの実験の相互関係を見出す。
 ・課題に含まれている概念などを考える。
 ・実験方法を改善の余地があればそれを書く。
 ・結論を述べる。これは別に項目を設けて書きてもイイ。

 ・設問などがあれば自分で考えて最低限行うこと。

 

7)感想・意見  
 ・実験内容、実験室の設備、指導教官等に対して意見・感想があれば書く。
 ・講義での内容と実際の実験との比較を書いてみる。

 

8)参考文献  
 ・著者名、書名、出版年月、出版社、参照ページなどを書く。
  例)
Michihiro Iijima, Yukio Nagasaki, Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry, 44(4), 1457-1469(2006)
  鶴田禎二、川上雄資 著、「高分子設計」、日刊工業新聞社

図表の書き  
 ・図は方眼紙の中央に書き、四角で囲む。
 ・図表には番号とタイトル、それに簡単な説明の文章をいれる。図の場合は図の下に、表の場合は表の上に書く。
 ・直線や曲線は、フリーハンドでは書かない。直線定規や雲型定規、自在定規などを用いる。
 ・縦・横軸には等間隔に目盛りを内側に付ける。
 ・測定値のプロットは大きくはっきりと書く。プロットした点は白抜き記号(○、△など)を用いて記しを付け、線を引く。

ただし、記号の中まで線を書かない。
  用いた記号の意味についてはグラフの説明文に書く。またはグラフ中の余白に書くとイイ。
 ・条件を変えて測定したデータは同じグラフ上描く。
 ・グラフはただプロットした点を結ぶだけではなく、最大値は最小値のことを考えて結ぶ。
 ・軸のタイトルはそれぞれの軸の中央に単位を付けて書く。
 ・対応する本文の至近位置に挿入する
 ・参考文献から転載した場合はその旨を注記する。

 

 

考察についての悪い例と修正例

 

       今回の実験は、○○で大変だった。・・・・これは感想です。

 

修正案)今回の実験は、○○で大変だった。これには、〜〜の原因が考えられるので、今回の実験方法(または実験器具)の□□を△のように改良すれば、より効率的になり、データの信頼性が向上できることが予想される。

 

 

       今回の測定値から計算された結果は、○○だった。・・・・これは結果であり考察ではないです。

 

修正案1)今回の測定値から計算された結果は、○○だった。文献(または計算値)による理論値は、□□であり、〜〜のずれがあった。これは、実験手順△に由来する実験誤差だと考えられる。実際に、手順△で●●の測定誤差があったと仮定すると、今回の実験結果は妥当であると考えられる。今後、これらの誤差を減少するための改善策として、▲▲の手順を■■のように変更すれば、誤差が○%程度減少すると予想される。

 

修正案2)今回の測定値から計算された結果は、○○だった。文献(または計算値)による理論値は、□□であり、〜〜のずれがあった。これは、実験手順△において、副反応により■が生成したためと考察できる。実際に、観察結果では■生成に起因する▲色が確認された。これらの反応を抑制するために、●●に注意して実験を行えばデータの信頼性も向上するものと予想される。

 

その他: 実験事実と推論

実験事実と推論を混同しないこと。(時制に注意すること。)
 
実際に行った実験操作や観察した事実は過去形で書き、一般的な原理やレポートの中で展開する考察は現在形で書く。
例:「塩化銀の沈殿にアンモニア水を加えると、ジアンミン銀(I)イオンが生じた。」という記述は良くない。ここでは、「塩化銀の沈殿にアンモニア水を加えると、沈殿は溶けて無色透明の溶液が得られた。これは、ジアンミン銀(I)イオンが生じたためである。」のように書くこと。

 

 

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