科目名:
計測工学(後期) (英文科目名:Instrumentation and Measurement)
前期とあわせて2単位 必修 4D 講義+課題
担当教官:
平田克己(居室:電子制御工学科棟4階)
Tel:0285-20-2254,Email:hirata@oyama-ct.ac.jp
授業目的:
1. 信号と信号処理の概念理解
2. フーリェ変換とスペクトルの基礎理解
3. ディジタル信号処理の基礎理解
4. 音響計測のための音響性質の理解
達成目的:
1. 信号処理の意義を述べられること.
2. 簡単な関数のフーリェスペクトルが導けること.
3. FFTの基本原理と計算量減少について説明できること.
4. 音波の伝播,反射等の基本性質を説明できること.
5. 音響計測におけるディジタル信号処理の意義を述べられること.
学習保障時間:
後期に関して,100分×15回÷60=25時間
教科書:
1. 青島伸治:計測工学入門,培風館(1995)
2. 吉久信幸他:音響学入門,日新出版(1997)
参考書:
1. トランスナショナルカレッジオブレックス:フーリエの冒険,ヒッポファミリークラブ(1988)
2. 佐々木公男:ディジタル信号処理,丸善(2001)
学習方法:
· 予習−特に要しない.
· 授業−授業内容を理解し,必要に応じて質問し,議論する.
· 復習−ノートを整理し,必要に応じて,より進んだ内容について図書館やweb等で調べる.課題をこなす,試験に備える.
キーワード:
信号処理,フーリェ変換,FFT,音響計測,建築音響
授業内容:
1. 信号,信号処理とは
2. 直交展開,フーリェ級数
3. フーリェ変換
4. フーリェ変換とラプラス変換
5. 標本化と量子化
6. 離散フーリェ変換
7. FFT
8. 音の基本的性質
9. 聴覚,音声,楽器音
10. 音波の伝播,反射,屈折
11. 音場
12. 音響測定室,残響
授業方法:
基本的に講義方式であるが,適宜演習を行う.また,不定期に課題与える.試験は中間と期末以外に小テストを実施することがある.授業中の質問,議論を歓迎する.私語により周囲に影響を与えるなどの場合は退場を命じる事がある.欠席等により授業内容を学習できなかった場合は責任を当人に求め.学習の欠損部分は本人の自習によって獲得する事を強く望む.
評価方法:
平常点,課題点,定期試験点を総合的に評価する.また,点数が満たない場合は追試験または追課題を課す場合もある.
科目の位置付け:
· 電子制御工学科専門科目の中で,各種専門科目の基礎となる科目である.特に制御系科目.システム系科目.工学実験の理解のために必要.
· 電子制御工学プログラムの中で,学習・教育目標の中の「計測系科目の習得」に対応した基本的な科目である.
関連科目:
· 先行学習科目−数学(微分積分,複素関数),物理(波動)
· 同時学習科目−制御工学,通信工学
· 次に学ぶ科目−システム工学TU,ディジタル信号処理,計測システム論
定期試験実施方法:
主に記述式の中間試験と期末試験を行う.
連絡事項:
理解困難な点は随時学習相談に応じる.質問がある場合は直接あるいは電話または電子メールにて随時受け付ける.
学生へのメッセージ:
計測工学は,工学分野を学ぶ上で必須の内容である.それは工学技術が定量的な客観的事実に基づくからである.身の回りで定量的に表せない事物を見つけたら.なぜ定量的に表せないのかを考えてみよう.