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科目名: 計測工学T (英文科目名:Instrumentation and Measurement I) 1単位 必修 電子制御工学科 4年 後期

担当教官:久保和良(居室:電子制御工学科棟4階)Tel: 0285-20-2261 E-mail: kubo@oyama-ct.ac.jp

 

授業目的:

1.物理計測と工業計測の基本を学ぶこと。

2.代表的な計測法を理解し、新しい計測法を開発するための基礎を形成すること。

3.SI単位系を理解し、単位と標準について知識を得ること。

4.システムを計測する基本概念を形成すること。

5.広い工学分野に触れ、工学技術への興味を拡大すること。

達成目標

1.計測、計装、度量衡などの用語が説明できること

2.SI単位系を使うことができること。

3.単位と標準のかかわりを説明できること。

4.工業計測の基礎的な考え方を説明できること。

5.代表的な物理量の計測法を説明できること。

6.代表的な計測法の基本概念を説明できること。

7.システムの動特性を計測するための基礎を説明できること。

8.横断的工学分野としての計測工学を理解できていること。

総合工学系プログラムの学習・教育目標: (A), (C) JABEE基準1の(1)との関係: (d), (g)

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教科書:青島伸治:計測工学入門、培風館(1995)【指定教科書】

参考書:

1)眞島、磯部:計測法通論、東京大学出版会(1974)

2)寺尾満:測定論、岩波書店(1975)

3)前田、木村、押田:計測工学、コロナ社(2001)

4)谷口、堀込:計測工学第2版、森北出版(1991)

5)山崎弘郎ほか編:計測工学ハンドブック、朝倉書店(2001)      

6)安藤繁:電子回路−基礎からシステムまで、培風館(1995)【前期科目の指定教科書】

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授業内容:

1.計測と工業(計測、情報、信号、計装、度量衡、センサ、スマートトランスミッタ)

2.単位と標準(基本単位と標準、単位の条件、SI単位系、補助単位、組立単位、接頭語)

3.長さ・変位・角度の計測(ブロックゲージ、線度器、ノギス、マイクロメータ、フラッパノズル、ロータリエンコーダ、ほか)

4.質量・重量・圧力の計測(原器、天秤、ひずみゲージ、ロードセル、ブルドン管圧力計、抵抗圧力計、ほか)

5.流量・温度の計測(差圧式流量計、電磁流量計、カルマン渦流量計、超音波流量計、三重点、熱電対、ほか)

6.時間・周波数・電気量の計測(セシウム標準、標準電波、GPS、ジョセフソン電圧標準、クロスキャパシタ、電気計器、ほか)

7.計測の方法(基準、拡大縮小機構、周期現象、対称構造、零位法、標準信号)

8.信号変換(物理量と信号、トランスデューサとセンサ、ブロック線図と信号流れ図、トランスミッタンス、フィードバック)

9.信号変換器(ポテンショメータ、ダイアフラム、トランジスタ温度計、工業用発信器、スマートトランスミッタ、ほか)

10.アナログ信号とディジタル信号(計測アンプ、フィードバック、サンプリング定理、A/D,D/A変換、インターフェイス)

11.信号処理(フーリエ変換等を選択的に学ぶ。詳しくは5年次の科目で習得する)

12.システムの計測(インパルス応答、周波数応答等を選択的に学ぶ。詳しくは制御工学で習得する)

13.パラメータの計測(最小二乗法等を選択的に学ぶ。詳しくは5年次の科目で習得する)

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評価方法:

1.評価  評価は中間試験と期末試験の単純加算平均によって行う。完全な実力主義とする。出席は評価に加算しない。

2.水準  出題内容はこの授業内容(演習、課題、宿題を含む)と関連する他の科目内容のうち電子回路に関わる全範囲とし、

合格水準は全ての項目を理解し、かつ6割水準の説明、計算、考察、分析、設計ができるレベルとする。

この水準は技術士1次試験より高いことを明記する。

従って、授業に出席せずに合格することは困難であることを理解すること。

3.再試験 特別の事情(病気怪我の医師の診断書提出、その他国際紛争等、学生本人の意思によって解決できない事情)があり、

かつ1週間以内に受験できる場合は再試験を実施することがある。また、平素の演習、課題、宿題の提出を求め、

オリジナリティのある十分な提出物を9割以上提出している者に限って再試験を認めることがある。

再試験を認められた場合は指定の補習を受けた後に、定期試験と同水準の再試験を実施し、同水準の評価を行い判定する。

再試験合格の場合は上限を60点とする。

連絡事項:

1.授業方法は講義を中心とし、多くの課題提出(演習、課題、宿題)を求めます。

2.課題提出は必ず行い、また教科書を用いて復習を行い、計測工学を理解してください。

3.定期試験は時間を90分とし、手書きのノート、電卓、ポケコンの持ち込みは可とします。

ただしノートのコピー、パソコン、通信手段(携帯電話等)、教科書、参考書籍等の持ち込みは不可。

4.計測は横断型と呼ばれるエンジニアリングの基盤技術であることを理解してください。

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