物性工学T
科目名:物性工学T(英文科目名:Materials Science and EngineeringT)
    1単位 選択 電子制御工学科5年 前期
担当教官:内藤一郎(非常勤:筑波技術短期大学)
     Tel:029-858-9392  E-mail: naito@a.tsukuba-tech.ac.jp

授業目標:
 1.結晶構造と結晶を形成する原子間の結合力の理解
 2.結晶内の欠陥と物質の変形との関連性の理解
 3.非金属ならびに金属の熱的性質の理解
達成目標:
 1.結晶構造と結晶を形成する原子間の結合力について説明できる.
 2.結晶内の欠陥とそれに基づく物質の変形過程について説明できる.
 3.熱振動の量子化とそれに基づく非金属の熱的性質について説明ができ る.
 4.自由電子の性質とそれに基づく金属の熱的性質について説明ができ る.

技術者教育プログラムの学習・教育目標:(A-1),(B-2)

JABEE基準1の(1)との関係:(c),(d(2-a)),(g)

教科書:特に指定しない
参考書:
 1.H.M.Roseberg 山下次郎・福地 充 訳 「オックス フォード物理学シリーズ9 固体の物理 上」(丸善)
 2.黒沢達美 「基礎物理学選書9 物性論−固体を中心とした−(改訂 版)」(裳華房)
 3.M.N.Rudden and J.Wilson 綱川資成 訳  「固体物性の基礎 半導体デバイスへのアプローチ」(技報堂出版)

授業内容:
 1.結晶内の原子−単位,結晶構造,結晶の結合力 (2週)
 2.結晶構造と回折−ブラッグ反射,消失次数,実際の計測方法 (2 週)
 3.結晶内の欠陥と不規則性−点欠陥,色中心,積層欠陥,転位 (2 週)
 4.物質の変形−弾性と塑性,転位の移動,結晶成長 (2週)
 5.結晶格子の熱振動−熱膨張,比熱,熱振動の量子化 (2週)
 6.非金属の熱伝導−フォノンの拡散と散乱,非金属の熱伝導率 (2 週)
 7.金属の自由電子−フェルミ分布,電子比熱,熱伝導,電子の波動性と 粒子性 (3週)

評価方法:
 学生は,次のいずれかの評価方法を選択することができる.
  1.定期試験(100%)
  2.定期試験(60%)とレポート課題(40%)の加重平均

連絡事項:
 1.授業方法は講義形式とし,必要に応じて参考資料を配布する.
 2.単に覚えるのでなく,常に疑問を抱きながら取り組んで欲しい.
 3.定期試験は電卓,自筆メモ用紙(1枚)の持ち込みを可とする.