科目名

システム演習W

英語科目名

System Practice W

開講年度・学期

平成19年度・後期

対象学科・専攻・学年

電子制御工学科2年

授業形態

講義および演習

必修or選択

必修

単位数

1単位

単位種類

履修単位(30h)

担当教員

金子聞司(非常勤)

居室(もしくは所属)

金子技術士事務所

電話

0285-27-8894

E-mail

pekaneko @soleil.ocn.ne.jp

授業の達成目標

1.技術者の立場を世界的視点で理解すること。

2.技術者倫理について(事故や事件に関する)事例研究を通じて理解し、自分の意見を言えること。

3.製造物責任について理解し、自分の意見を言えること。

4.チーム内で役割に従った行動ができ、他者との討論ができること。

5.発表会用の報告書の作成ができること。

6.プレゼンテーションを経験すること。

 

各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法

1.チーム作業として、事例研究を行い発表する。

(1)検討のポイント:@事故や事件の概要、A何が問題か、B技術者としてどうすべきだったか、C事例から何を学ぶか

(2)発表はプロジェクターを用いて行う。

2.発表後、文章を書き加え各個人の最終報告書として提出する。

3.各回の発表事例について各個人が学習シートを作成し、提出する。

(期末試験は行わない)

評価方法

評価点は下記の配分により評価する。

1,発表資料:20点、2.プレゼンテーション:15点、3.学習シート:30点、4.最終報告書:35点

 

授業内容

1.技術者倫理とは

2.組織と技術者:事例研究「チャレンジャー号事件」、倫理規程

3.技術者への期待:事例研究「JCO臨界事故」

4.製造物責任:PL法、品質管理、企業の社会的責任、注意義務

5.倫理問題の解決法:線引き問題、相反問題

6.技術者の資格:技術士制度と国際比較

7.説明責任、知的財産

8.その他の事例研究:フォードピント事件(トレードオフ)、日航ジャンボ墜落事故(フェイル・セーフ)、日航機ニアミス事故(ヒューマンエラー)、信楽高原鉄道(事故調査)、六本木ヒルズ回転ドア事故(注意義務)、雪印乳業集団食中毒事件(消費者を守る責任)、ボパール化学工場中毒事故(技術移転と安全)、東京電力トラブル隠し(技術的な安全と社会の安心)、新潟鉄工事件(守秘義務)、グッドリッチ社ブレーキ開発(内部告発)

9.チーム活動による報告書の作成とプレゼンテーション

 

キーワード

モラル、技術者倫理、工学倫理、製造物責任、技術者資格、技術士、PE

教科書

齋藤了文、坂下浩司「はじめての工学倫理」第2版 昭和堂(2005)

参考書

1.杉本泰治、高城重厚「技術者の倫理入門」第3版 丸善(2005)

2.日本技術士会訳編「科学技術者の倫理その考え方と事例」丸善(1998)

3.米国NSPE倫理審査委員会「科学技術者倫理の事例と考察」丸善(2000)

4.中島利勝ほか「知的な科学・技術文章の書き方」コロナ社(1996)

 

小山高専の教育方針@〜Eとの対応

@ E

技術者教育プログラムの学習・教育目標

 

JABEE基準1の(1)との関係

 

カリキュラム中の位置づけ

前年度までの関連科目

 

現学年の関連科目

 

次年度以降の関連科目

 

連絡事項

 社会に出たときに経験すると考えられる、様々な技術者を取り巻く事例を学び、皆さんにじっくりと考えてもらいます。何が正解ということはないとしても、それぞれの問題に対して知識を持っていることと、自分の考えをはっきり表明できることが大切だと考えます。この授業は倫理学や道徳を扱うものではなく、皆さんが技術者の卵として社会に目を向けるきっかけになれば良いと考えています。

シラバス作成年月日:平成19年2月28日