電気回路学T                                            2005年度

 

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科目名:電気回路学T(英文科目名:Electric Circuit Theory T)

    2単位 必須 電気情報工学科2年 通年 講義+課題

担当教官:田村吉章(居室:電気物質棟1階)

    Tel:0285-20-2234 Email:tamura@oyama-ct.ac.jp

授業目的:

  1.正弦波交流、回路素子の性質を理解する

  2.ベクトル記号法と複素数表示について理解する

  3.ベクトル図とベクトル軌跡について理解する

  4.基本的な回路の性質を理解する

達成目標:

  1.正弦波交流の性質について説明できること

  2.電圧、電流、電力などの複素数表示及び計算ができること

  3.ベクトル表示、ベクトル演算ができること

  4.直列回路、並列回路、共振回路の基本的な計算ができること

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教科書:

  雨宮好文「基礎電気回路」オーム社(1991)

参考書:

  大下真二郎「詳解電気回路演習(上)」共立出版(1979)

学習方法:

  予習−事前に教科書を読み、疑問点を明確にする。

  授業−講義内容と黒板をノートに整理し、理解する。疑問点は随時質問

     する。

  復習−参考書の演習や教科書の問題を解いてみる

学習保証時間:

  lecture: 50*2/60[H/week]*28[week/yr.]+

  exam.:   50/60[H/time]   *4[time/yr.]     =50[H/yr.]

 

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キーワード:

  交流、ベクトル記号法、インピーダンス、アドミッタンス、

  ベクトル軌跡、直列、並列、共振、キャパシタンス、インダクタンス

授業内容:

    1. 交流回路の基礎 (3週)

    −正弦波交流

    −回路素子とその性質

    2. ベクトル記号法(4週)

   −正弦波の複素表示

   −インピーダンスとアドミッタンス

 

       前期中間試験

 

    3. ベクトル図(4週)

    −複素数とベクトル、基準ベクトル

    −電圧ベクトル、電流ベクトル、インピーダンスベクトル

    4. 電力(3週)

    −回路素子と電力、実効インピーダンス

    −電力量、複素数を使った電力の表現

 

       前期期末試験

 

    5. 共振回路(7週)

      −直列共振、並列共振

      −共振曲線、共振曲線の鋭さ

      −コイルに抵抗を含む並列共振回路

 

       後期中間試験

 

    6. 相互インダクタンス(4週)

      −相互インダクタンスと自己インダクタンス

      −巻線の極性、結合係数

      −等価回路、理想変成器

    7. ベクトル軌跡(3週)

      −直線を描くベクトル軌跡とその逆数のベクトル軌跡

      −円を描くベクトル軌跡とその逆数のベクトル軌跡

      −一次関数による写像

 

       学年末試験

 

授業方法:

   講義を中心として、適宜課題を与える。授業内容の区切りごとに、

   演習や質問を行い、学習の達成度を知らせる。

   講義時間以外でも質問がある場合には応じる。

   なお欠席等により授業内容を理解できなかった場合の責任は当人に求め、

   授業内容の欠損部分は本人の自習等による獲得を強く求める。

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カリキュラム中の位置づけ:

  電気情報工学を学ぶものにとって最も基礎として必要な科目である。

この科目を学ぶために先行して理解する必要のある科目:

  数学(微分、積分、複素関数)、電気情報工学大系(直流回路、電磁気学の基礎)

この科目と同時に学ぶ関連科目:

  電気磁気学T

この科目の後に学ぶ関連科目:

  電気回路学U

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評価方法:

  試験60%、講義中の質疑応答15%、

  課題などの提出物15%、授業への参加態度10%

  基本的に出欠は重視せず、実力主義の評価を行う。ただし、欠席が

  目に付く場合には、上記の評価に出席率を乗じることがある。

定期試験実施方法:

  試験時間は50分とし、教科書、参考書、コピーの持ち込みは許可しない。

  試験の内容に応じて、電卓、1シートメモ、手書きのノートの持ち込みを

  許可することがあり、授業中に指示する。

連絡事項:

  理解困難な点は随時学習相談に応じる。電子メールでも受け付ける。

学生へのメッセージ:

  この科目は、3学年及び4学年の電気回路学の基礎になる非常に重要な

  科目である。正弦波交流の取り扱いおよびベクトル記号法を十分理解した

  上で、回路解析手法の基礎知識を習得してほしい。

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