2005年度
科目名:人間と科学T・U 社会学(Cultural Science T, Sociology) 1単位 選択 5年 前期/後期
担当教官:種村剛(非常勤) Tel:---------- E-mail: tane@tamacc.chuo-u.ac.jp
授業目的:
1.現代社会を構成する、基本的な概念――自由、権利、責任、法、個人の尊厳――について理解する。
2.現代社会における、基本的な社会のしくみ――近代的個人、産業化、民主制――について理解する。
3.現代社会の軸となる「責任」について考えることで、「科学技術者の責任」について知る。
達成目標:
1.近代社会のしくみについて説明できること。
2.近代社会における、技術者の役割について説明できること。
技術者プログラムの学習・教育目標:(C-3)
JABEE基準1の(1)との関係:(a) (b) (d) (g)
教科書:特に指定しない。
参考書:特にないが、新聞やテレビ・インターネットのニュースをチェックすることを進める。
学習方法:
予習―テレビ・インターネットのニュースを通じて、時事問題を知る。
授業―講義内容を理解し、毎回の課題に自力で取り組む。
復習―日々のニュースに、講義で学んだことを当てはめ、理解・説明できるようにする。
キーワード:
近代社会、自由、責任、権利、法、信頼、近代的主体、個人の尊厳、関与、リスク
授業内容:
1.イントロダクション
2.近代的主体の成立(1)――自由意志と決定論
3.近代的主体の成立(2)――思想史的な理解
4.自由と責任/権利と法
5.誰に権利が与えられるのか――権利主体と近代的主体
6.責任の系譜――神に対する責任/権力者に対する責任/個人に対する責任
7.なぜ「個人に責任」が生じるのか――共同体主義/個人主義/無責任
8.近代社会とリスク――リスクがあるから責任が生じる/責任があるがゆえにリスクが発見される
9.リスクと科学技術者の「責任」
10.「責任」と「自己責任」――「あなたに責任がある〈だから〉私は関与しない」とはいえない
11.「関与」と「責任」は両立するか
12.「個人の尊厳」と「責任」
授業方法:
授業の前半は講義、後半は講義の内容についてディスカッションをおこなう。
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カリキュラムの中の位置づけ:
人間と科学の中で、基本的な近代社会のしくみを知ることを目的とする。
この科目を学ぶために先行して理解する必要のある科目:特になし
この科目と同時に学ぶ関連科目:特になし
この科目の後に学ぶ関連科目:特になし
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各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法
1.定期試験で60%以上の成績で評価する。
2.定期試験で60%以上の成績で評価する。
評価方法:
ディスカッション70%、レポート30% 出席は単位取得のための必要条件。遅刻は欠課扱いとし、3回の欠課で単位取得資格を失うものとする。
定期試験実施方法
定期試験はおこなわず、毎回の講義でおこなわれるディスカッションおよびレポートで評価する。
連絡事項:
特に理解困難な項目はないと考えられる。質問がある場合は、授業時間後に講師控室に来ること。
学生へのメッセージ:
私たちが生きている、近代社会のしくみを理解し「自由」や「責任」の大切さをしった、「科学技術者」になってほしい。