科目名:政治経済(英文科目名:Politics and Economics)
       2単位 必修 2年 機械 前期 後期
担当教官:岩佐 富男

授業目的:
1.現代社会を基本的に律する政治の原則と現実を学ぶ。−方,人間の経済活動の流れを学び、政治が経済にどのような影響をおよぼしているかを認識する。
2.これらの底流にあって、人類の多年に亘る努力の成果としての憲法を、価値原理としての基本的人権の根源に遡って学び、もって、組織原理としての三権分立の重要さを認識する。
3.国際社会における日本の現実を学び、あるべき姿を模索する。

達成目標:政治と経済の理論と現実を学び、人間生活の、そして法の根底にある普遍的価値たる正義=真理を理解し、国の将来を背負う若い国民としての意識を持つ。

教科書: 改訂版『現代政治経済』(清水書店)
参考書: 岩波『コンパクト六法』平成16年度版
学習方法:予習−予め、教科書を読み、疑問点および大切と思われろ箇所に、鉛筆でアンダーラインをひいておくこと。
    授業−必ず授業に出席し、内容の理解に努める。
    復習−講義ノートを見て、授業のポイントを認識すること。
キーワード: 権利、義務、法、Recht,経済活動と人間の本能、約束、未来、幸福への道

授業内容:
前期.
1.民主政治の発達。Demos Kratiaを起源とする民主主義は、相対主義に基くものであることを理解する。
2. 2つの人権と3つの社会。市民法と社会法。アンシャンレジュームと近代との大きな差異の1つである「支配の型」が”時間”や”感情”による支配から”法による(理性)による支配”であることを学ぶ。
3.日本国憲法の特徴。憲法前文および全99条の条文の内、特に人権の原理及び人権侵害の事例を学ぶ。
4.日本の政治機構と課題。民主主義に基く議会を中心とする政治および行政の問題点を学び、地方自治との関連も考察する。
5.国際政治と日本。わが国の現実におかれている立場、特にアメリカ及び国連との関係を学ぶ。

後期.
1.現代経済のしくみ。アダムスミスからケインズまでの流れおよび現状を概述する。
2.日本経済の現状と課題。わが国の経済状況を資料を見ながら学ぶ。
3.労働問題と福祉の現状。労基法の基礎と現実の問題を学ぶ。福祉の現実と将来的課題を考える。
4.世界経済の課題と日本。世界経済の潮流を概述し、未来を予測する。

授業方法
基本的には講義中心となるが、演習的要素も入れて、mitfernen,mitlebenを目指す。
評価方法: 政治経済の勉強は、決して暗記ではありません。従って、評価は、たとえ筆記試験が中心となっても、それは暗記中心ではありません。自分の未来をみつめての意欲的取組み姿勢を評価します。

定期試験実施法: 上述の範囲内で、中間および期末試験(50分)を行なう。必要に応じ、小テストも行なう。

学生へのメッセージ: 身の回りのさまざまな問題を、日頃、考えるように努力する。それは、やがて客観的に事物を観て、本質を透徹する眼がもてるようになる。すなおな心で、コツコツ努力疑問することが肝要です。