2005年度

複素関数論


科目名:

  複素関数論(英文科目名:Complex Analysis)

  2単位 選択 専攻科1年共通(専門基礎科目) 前期 講義

担当教員:

  河島 博(控室:管理棟3階一般科事務室(金曜日)・内線193)

授業目的:

  複素関数は、本科の数学で学んだ実数上での微分・積分を、複素数上へ

  拡張しており、美しい体系を構成している。その基本的な概念について学ぶ。

達成目標:

  1.複素関数(複素数・極形式・正則関数・写像の等角性等)

    の基本的な定義や概念を説明できること。

  2.複素積分(コーシーの積分定理・ローラン展開・留数など)の概念を

    説明でき、基本的な計算ができること。

 

技術者教育プログラムの学習・教育目標:(A−1)(B−2)

JABEE基準1の(1)との関係:(c)

 

カリキュラム中の位置づけ:

  この科目を学ぶために、前年度までの履修科目で本科目と関連性のある科目

    微分積分学,解析学,応用数学

  現学年でこの科目と関連性のある科目

    特になし

  次年度以降に学ぶ、この科目に関連性のある科目

    特になし

 

教科書:

  田代嘉宏「複素関数要論」(森北出版)

 

授業内容:

  1.複素数(複素数・複素平面・オイラーの公式):1週

  2.複素関数(1次関数・初等関数・逆関数):2週

  3.正則関数(極限値・連続性・正則関数・等角写像):4週

  4.複素積分(複素積分・コーシーの積分定理・正則関数の積分表示):4週

  5.展開と留数(ローラン展開・特異点・留数・実積分への応用):4週

  学期末試験

 

各達成目標に対する達成度の具体的な評価方法:

  1〜2.定期試験・課題・小テスト(評価方法については次項)に置いて

  60%以上の成績で評価する。

評価方法:

  評価は下記2項目の加重平均による

  1.定期試験(80%)

  2.課題・小テストなどの解答内容(20%)

連絡事項:

  1.授業方法は講義を中心として適宜課題や小テストを与える。

  2.学習方法としては、

    予習−事前に教科書に目を通し、疑問点を明確にしておく。

    授業−講義内容や板書の内容をノートに整理して理解する。

       理解できない点は随時質問する。授業中に与えられた課題を解く。

    復習−教科書やノート等を参考にして授業内容を確認しておく。

       課題等は勿論のこと、教科書の練習問題や問題集の問題を解いてみる。

  3.期末試験の時間は90分とし、不正行為に関しては本校規程に従って対応する。

  4.実数の範囲では見えなかった数学の構造が、複素数の範囲で考えることにより

    見えてくることを意識して欲しい。さらに複素関数論は工学分野での応用範囲

    が非常に広い。