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平成 24年 第1回 物質工学科 西井圭

卒業・修了生に贈る言葉をさがして


 現在日本では,3月が卒業や修了の季節です。私は毎年,数人ですが卒業・修了する学生に言葉を贈っています。彼らより十数年早く生まれてきた先輩として,何かの役に立てばという気持ちで言葉を選んで贈っています。贈る言葉は,自分自身がこれまで読んだ書籍などから引用することもあります。今年もその言葉をさがしていたところ,2人の著名人の言葉が印象的でしたので,一部分をここで紹介させていただきます。


 先ずは,著作家,武道家である内田樹氏の言葉です。“人間の学びの3条件”についてです。学ぶ力には三つの条件があります。第一は自分自身に対する不全感。自分は非力で,無知で,まだまだ多くのものが欠けている。だからこの欠如を埋めなくてはならない,という飢餓感を持つこと。第二は,その欠如を埋めてくれる「メンター(先達)」を探し当てられる能力です。第三が,素直な気持ち。メンターを「教える気にさせる」力です。
 以上,この三つの条件をまとめると,「学びたいことがあります。教えてください。お願いします」という文になります。これをさらっと口に出せる人はどこまでも成長することができる。


 次に,芸術家,音楽家であるオノ・ヨーコ氏の言葉です。”常識というのは誰のためにもならない”ことについてです。
 限られた人生の中で何を選ぶか。それは、自分が面白いと思えることに尽きます。やってもやっても,エネルギーが湧いてくるかどうかが大切なのです。大人が,「やりたいことで食べていけるほど世の中は甘くない」と言って,一つの職業に固執し融通が利かなくなるのは,ただ臆病なだけではないでしょうか。


 (出典:朝日新聞 仕事力)


 贈る言葉を何度か読み直していたら,最近,私自身に欠けている思考であることに気づきました。小山高専に着任して4年になりますが,着任はじめに思った「まだまだ,自分は勉強して研究したい」という気持ちが,「面白そうな事だけれど今は・・・」という臆病な気持ちになっていました。私は今一度,上記著名人の言葉を頭に刻み,新年度,やりたいことのために学び,積極的に取り組んでいこうと強く思いました。


(物質工学科  西井 圭)