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初心者向け Pythonパイソン講座 - 第1回「Googleグーグル Colabコラボの使い方」

投稿者:3G 大毛


この講座ではGoogle Colab(グーグル・コラボ)というWeb上の無料クラウドサービスを使ってPythonプログラミングを勉強していきます。


Python(パイソン)は近年非常に注目されているプログラミング言語です。統計学とうけいがく人工知能じんこうちのう機械学習きかいがくしゅう関連のライブラリが充実していて、この分野にたずさわる人にとってはけて通れない言語になっています。最近では高校の情報の授業でも取り上げられているようです。


2022年現在、Pythonのおすすめの実行環境は2つあります。1つはこのGoogle Colab、もう1つはAnaconda(アナコンダ)というソフトの中にあるJupyterLab(ジュピターラボ)です。この2つは見た目も操作もよく似ているので、この講座を読んだ後に、本格的にPythonを使ってみたい!と思った人はぜひAnacondaをインストールしてみましょう。



Googleアカウントでログイン


それでは早速Google Colab(以下Colab)を使ってみましょう。ColabでPythonを利用するためにはGoogleアカウントが必要です。GmailやYouTubeなどで普段ふだん使っているものでもOKですし新たに作成してもよいでしょう。持っていない人は下のリンクをクリックして新規作成しましょう。アカウントが用意出来たら下のリンクからGoogleにログインします:


Googleアカウント

https://accounts.google.com/

Googleのログイン画面
Googleのログイン画面

Google Colabにアクセス


次にColabのページにアクセスします。下のリンクをクリックして下さい:


Google Colaboratory

https://colab.research.google.com/


なお、Colabを開いてからGoogleにログインしても問題ありません。Colabのページの右上にあるボタンからログインできます。


Colabのページにログイン状態でアクセスすると次のような黄色いダイアログが出てきます。


ログイン後に登場するダイアログ画面
ログイン後に登場するダイアログ画面

ダイアログ右下の「ノートブックを新規作成」をクリックすると、「Untitled0.ipynb」という名前の新しいノートブックが作成されます。(「.ipynb」というのはJupyterジュピター Notebookノートブックファイルの拡張子かくちょうしです。JupyterLabでも使うことができます。)


新しいNotebook
新しいNotebook

ファイルの新規作成は、画面左上にある「ファイル」メニューの「ノートブックを新規作成」をからもできます。(今は必要ありません)


セルにPythonコードを入力


画面中央にあるグレーの横長の部分を「セル」といい、ここにPythonのコードを書いていきます。手始めに簡単な数式を計算してみましょう。例えば「(1+2)*3-4」と入れてみてください。け算は「×」ではなく「*」アスタリスクで書きます。全て半角はんかくで書きます。


"(1+2)*3-4" と入力

入力が終わったら、セルの左にある三角マークのボタンをクリックしてみてください。するとセルが実行され下に結果が表示されます。正しい結果が表示されましたか?全角ぜんかく文字がどこかに入っているとエラーになるので注意しましょう。


出力結果に "5" と表示される

これ以外にもいろいろな数式を試してみましょう。キーボードがある人は、入力が終わったら今度は三角マークのボタンではなくCtrlコントロールキーを押しながらEnterエンターキーを押してみてください。同じように実行されます。正しい結果になりましたか?


いくつか試せたら、今度は同じ場所で「Shiftシフト+Enter」を入力してみます。すると現在のセルが再実行されると同時に、新しいセルが下に作成されカーソルがそこに移動します。


Shift+Enterで実行

これで3通りのセルの実行方法(三角ボタン、Ctrl+Enter、Shift+Enter)が試せましたね。これらはよく使うのでぜひ覚えておきましょう。


新しいコードセルを追加


セルというのはコードを一気に実行するかたまりを表しています。大きなプログラムを作る際はセルをこまめに分けて実行した方が良いでしょう。コードを変更へんこうした部分だけ実行すれば、はじめからすべて実行し直すよりも実行時間が少なくて済みます。出力結果も確認しやすくなります。


Shift+Enterでセルの実行とセルの追加ができることを学びました。これ以外にも画面左上のあたりにある「+コード」という部分をクリックしてもセルを追加することができます。


左上の「+コード」ボタン

また、セルを追加したいスキマにカーソルを持っていくと「+コード」「+テキスト」という2つのボタンが現れるので、この「+コード」の方を押しても追加することができます。これが一番おすすめです。


浮かび上がってきた「+コード」ボタン

ところで、もう気づいているかもしれませんが、セルには「コードセル」と「テキストセル」があります。コードセルにはPythonのソースコードを書いて実行できます。ソースコード以外の説明やメモを書きたいときはテキストセルを使います。Markdownマークダウン記法という表記に対応しているので見栄えの工夫ができるようになっています。今はまだ使いこなせる必要はありません。


ノートブックの保存


最後に、ファイル名を付けてノートブックを保存します。左上のタイトル部分をクリックするとファイル名が変更できます。「.ipynb」より前の部分を好きな名前に変更しましょう。「.ipynb」の部分を変更した場合は、Colabで開く分には問題ありませんが、他のソフトで開けなくなってしまう可能性があります。


ノートブック名を変更

ファイル名を入力したら、左上の「ファイル」メニューの「保存」をクリックするとGoogleグーグル DriveドライブというWeb上のストレージ内に保存されます(今使っているパソコンには保存されません!)。一番左上にある黄色い∞のようなロゴマーク(正体はcolabの“co”です…)をクリックするとGoogle Driveに移ります。「マイドライブ」の「Colab Notebooks」というフォルダの中に先ほど保存した名前のファイルがあることを確認してください。


Google Driveから.ipynbファイルを開いてみましょう。ファイル名部分を右クリックし「アプリで開く」から「Googleグーグル Colaboratoryコラボレイトリー」を選ぶとColabで開くことができます。


以上でColabの基本的な使い方を学ぶことができました。Colabは教育・研究を目的とした無料サービスです。一人がずっと接続していられるわけではありません。一定時間経つと自動的に切断されてプログラムを実行できなくなるので、その時は再接続する必要があります。切断されても、保存していないノートブックファイルが失われるということはありませんが、実行途中とちゅうの計算データは消えてしまうので注意しましょう。



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