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独立行政法人国立高等専門学校機構 小山工業高等専門学校 物質工学科 化学工学研究室/加島研
National Institute of Technology, Oyama College (Oyama KOSEN), Department of Materials Chemistry and Bioengineering, Laboratory of Chemical Engineering

研究テーマResearch topics

バイオポリマーを基材とした高機能ナノろ過膜の開発
Nanofiltration process based on biopolymer

 水に溶解した溶質群を分離するナノろ過プロセスは、低エネルギーで連続的に成分を高純度化することができる分離技術です。 製品の高品質化を実現するとともに、水資源に含まれる有用成分の回収や汚染物質の除去に貢献します。 ナノろ過の対象分子群は極めてサイズが小さく、およそ0.4〜4ナノメートル程度のサイズで分子をふるい分ける必要があります。 このスケールになると、フィルターにはもはや明確な穴は存在しておらず、フィルターを構成する高分子の鎖の隙間を、分子がどのように拡散できるかという、精密な構造設計が必要になります。
 本研究室では、生物から得られる高分子が形成する特長的なゲル形成能に着目することで、高機能なナノろ過膜の開発に取り組んでいます。

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ソフト界面をテンプレートとした酵素反応による機能性材料の自発合成

 環境に優しい化学反応による材料生産プロセスは、これからの世界にとって重要な技術分野です。 生体内で働く酵素を用いた反応は、温和な条件で反応が進行する点で環境適応性に優れた反応系といえます。 しかし、目的の構造を持った物質を得るためには、反応をコントロールするための工夫が必要です。  本研究室では、アニリン系原料の酵素酸化反応に、界面活性剤で形成したミセルやベシクルといったソフト界面を反応テンプレートとして導入することで、常温で静置しておくだけで、導電性プラスチックの一種である導電性ポリアニリン-エメラルディン塩(PANI-ES)を合成する反応系の研究に取り組んでいます。  このようにソフト界面が化学反応をコントロールすることは、私達の体の中でも起こっていることです。例えば、細胞の内部や周辺では、複雑な化学反応が常に起こっており、様々な分子が消費されたり合成されることで、私達の生命活動が維持されています。しかし、私達はそういった反応を意識して行っているわけではありません。 本反応系で用いるベシクルは、細胞を形作る細胞膜と同様に分子の二重膜で形成した微粒子であり、細胞が掌る生命活動の仕組みを、人工的な物質生産に応用する試みといえます。

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化学工学研究室/加島研

〒323-0806
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Eメール: keitakashima@oyama-ct.ac.jp

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