世界の歴史料理を再現するイベント音食紀行を主催する遠藤雅司氏の新著、『食で読む東方見聞録』(山川出版社)が出版され、一般科の長峰教員が一部監修に参加しました。
【長峰教員コメント】
「マルコ・ポーロの旅路に沿って、中世世界の食を巡る新感覚の歴史読本登場!」ということで、なんと中世ユーラシア各地の料理のレシピ付きです。料理本だけに一味も二味も違う歴史本です。ぜひ手に取って、料理にチャレンジしてみてください。
世界の歴史料理を再現するイベント音食紀行を主催する遠藤雅司氏の新著、『食で読む東方見聞録』(山川出版社)が出版され、一般科の長峰教員が一部監修に参加しました。
【長峰教員コメント】
「マルコ・ポーロの旅路に沿って、中世世界の食を巡る新感覚の歴史読本登場!」ということで、なんと中世ユーラシア各地の料理のレシピ付きです。料理本だけに一味も二味も違う歴史本です。ぜひ手に取って、料理にチャレンジしてみてください。
令和6年6月22日(土)、早稲田大学戸山キャンパスにてシンポジウム「モンゴル帝国史研究の現在と課題」(主催:内陸アジア史学会)が開催され、長峰教員が「ジョチ・ウルス史の研究動向から:史料研究・考古学・貨幣学」を報告しました。
世界史に多大なインパクトを与えたモンゴル帝国史についてはいま世界的に研究が進んでおり、日本もまたその一角を担っています。当日は(オンラインもあわせて)300人をこえる聴衆に向けてモンゴル帝国史研究の最前線が報告されました。本シンポジウムの内容は文章化される予定です。
建築学科教員と建築学科卒業生による研究(以下,題目)が「こども環境学会設立20周年記念大会」のポスターセッションで「優秀ポスター賞」を受賞しました。
・題 目 「小学校・保育園・公園をつなぐ遊歩道の子ども利用についての研究:沿道の保育園・小学校による利用に注目して」
・発表者 加藤浩司,髙村舞
調査に際してご協力をいただいた地域の皆さまに,心より感謝申し上げます。
なお,このポスターは,2023年度卒業生による卒業研究の成果をまとめなおしたものです。
<こども環境学会設立20周年記念大会の概要>
日程:2024年6月1日 (土)~2日(日)
会場;建築会館(東京都港区)
主催:公益社団法人 こども環境学会
こども環境学会20周年記念全国大会
https://www.children-env.org/Education_and_enlightenment/convention
令和6年5月22日(水)、長峰教員がアバイ記念カザフ国立教育大学(アルマトゥ、カザフスタン)開催のジョチ・ウルス800周年国際カンファレンス«Жошы ұлысы: тарихы, мұрасы және тағлымы»(ジョチ・ウルス:歴史、遺産、教育)に招待され、基調報告の一つとして「О восприятии Улуса Джучи в «Мунтахаб ат-Таварих-и Муʻини» и «Topkapı Sarayı Müzesi Kütüphanesi, B. 411»」(『ムイーン史選』とトプカプ宮殿博物館附属図書館B.411におけるジョチ・ウルス認識について)を報告しました。
会議の様子は現地ニュースおよびアバイ記念カザフ国立教育大学のHPに取り上げられました。
長岡技術科学大学の戸田智之助教、東北大学の中川善直准教授、小山工業高等専門学校の西井圭准教授ならびに京都大学の中村洋教授の共同研究グループでは、バイオマスの1つであるエリスリトールから生成した1,3-ブタジエンを用いて合成したポリブタジエンが、石油ナフサから得られる1,3-ブタジエンを用いて製造されるポリブタジエンと同等の分子構造や機械的特性を有することを見出しました(図1)。
ポリブタジエンはタイヤ用途に使用される合成ゴムの材料のひとつで、近年は、ネオジム触媒を用いて合成され、高いレベルでcis-1,4-構造に制御されたハイシスポリブタジエンが低燃費タイヤに用いられています。一方で、石油の枯渇と二酸化炭素排出削減の観点から、バイオマス原料による石油代替技術の開発が注目されています。共同研究グループは、すでにバイオディーゼル燃料製造の際に副生するグリセリンからエリスリトールへの変換と、エリスリトールから1,3-ブタジエンへの脱酸素脱水技術を確立していました(ACS. Omega. 2020, 5, 2520.)。しかしながらこの反応では、目的とする1,3-ブタジエンのほかに、副生成物として、1-ブテンやcis-2-ブテン、trans-2-ブテンが生成することがわかっており、これらがポリブタジエンへの重合反応を阻害するか、目的の性能を持つポリブタジエンが製造できるかどうかについては不明でした。そこで、本研究では、それらの影響を確認し、エリスリトールから得られるポリブタジエンが、石油ナフサ由来品と同等の構造と性能を持つことを明らかにしました。この研究成果は、バイオマス由来の化成品創出の新たな合成ルートを提案することで、二酸化炭素排出削減に大きく貢献することが期待できます。
本研究は、環境省委託事業「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業(バイオマスからC4化成品製造に関する実証事業)」(研究代表者 株式会社ダイセル・金沢大学特任教授:新井隆)の一部として行われ、本研究成果は米国の国際科学雑誌『Journal of Applied Polymer Science』にオンライン掲載されました(2024年3月12日)。
国内最大級の学会の一つである計測自動制御学会の学会誌「計測と制御」最新号(2024-4月号)に本校教職員が書いた専門教科書「計測工学」の書評が掲載され高い評価を受けました。
詳細につきましては、記事をご覧ください。
この度本校は、小山高専地域連携協力会企業の新エフエイコム株式会社様の親会社の岡谷鋼機株式会社様より、電気電子創造工学科飯島准教授の研究教育に対し、寄附を頂きました。
本寄附金は、地域課題の獣害対策等に、ICT技術を活用し効果を上げることを目的とした研究教育に対する寄附金になります。
寄附受入れに際して、岡谷鋼機株式会社専務取締役坂田光徳様、新エフエイコム取締役社長大矢英貴様が本校に来校し、本校堀校長に寄附目録を贈呈、堀校長からは感謝状の贈呈が行われました。
感謝状贈呈に引き続き、文部科学省の高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業の採択を受けて整備され、先日開室した起業家工房「思索(おもひ)ファクトリー」を見学し、アントレプレナー教育推進室長でもある飯島教員が坂田様、大矢様に説明を行いました。
岡谷鋼機株式会社様、新エフエイコム株式会社様のご厚意に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
なお、この様子は3月4日(月)以降、テレビ小山の「おやまニュース50」で放送予定です。
テレビ小山 放送予定
3月4日(月) 18:50~ 20:50~ 22:50~ 23:50~
再放送
3月5日(火)7:50~及び3月9日(土)、10日(日)18:30~、20:30~、23:30~
(外部リンク)
新エフエイコム株式会社:【ニュース】小山高専に親会社の岡谷鋼機が寄付
https://www.s-facom.jp/2024/03/06/donation/
2023年9月につくば市で開催された、JAMIT若手医用画像工学シンポジウム:SAMIT2023での電気電子 創造工学科 大内教員の研究発表(演題名「カスケード型CNNによる推定周波数帯域の段階的拡大を基本としたMR画像再構成法の検討」)がSAMIT優秀賞を受賞しました。
医用画像診断装置MRIの画像処理をAI(深層学習)で行うことで、長時間におよぶ撮影過程の短縮と、高品質な画像の取得を目指す研究です。
専攻科 複合工学専攻 物質工学コース1年生の 佐藤悠斗さんが、2023年9月17日~21日にドイツのベルリンで開催された国際会議 14th European Congress of Chemical Engineering and 7th European Congress of Applied Biotechnology (第14回欧州化学工学会議、第7回欧州応用バイオテクノロジー会議 合同大会)にてPoster Award “Biotechnology an d Life Science”に表彰されました。
発表題目:Optimization of edible nanoparticles based on biopolymer immobilizing rifampicin forsuitable drug delivery carrier
発表者:Yuto Sato, Keita Kashima
研究内容:海藻由来の可食性ポリマーであるアルギン酸を基材として、結核治療薬であるリファンピシンを固定化させたナノ粒子の調製に成功した。得られたナノ粒子を用いて薬剤溶出試験を実施し、人工 胃液中でリファンピシンの溶出を抑制するとともに、人工腸液中でリファンピシンが顕著に溶出することを明らかにした。本研究で見出したナノ粒子は、pH応答性のドラッグデリバリー担体として応用が期待できる。
本受賞は、同学会で世界各国の研究者・大学院生が発表した約400件のポスター発表から僅か3件が選ばれた賞のうちの1件でした。
佐藤さん、おめでとうございます!
ECCE&ECAB2023 in Berlin Germany発表会場
受賞した佐藤さん(左)と加島准教授(右)
本校一般科の長峰孝典助教、神代真也助教らの研究ネットワークが令和5年度研究プロジェクト経費助成事業研究ネットワーク形成事業に採択されました。
本事業は、 全国各地で研究している研究者の連携を推進・支援して、さらに大きな研究成果を目指す研究ネットワークの構築を目的としたものです。
[ネットワーク名]
数学分野と暗号分野の連携ネットワーク
[代表校]
小山工業高等専門学校
[構成員]
長峰 孝典 (小山工業高等専門学校, 代表者)
神代 真也 (小山工業高等専門学校)
金井 和貴 (呉工業高等専門学校)
品川 和雅 (茨城大学)
宮本 賢伍 (茨城大学)
[研究目的とその概要]
本ネットワークの目的は、数学を用いた暗号方式の設計および安全性を解析すること、暗号理論から派生する新たな数学研究を発見することである。そのために数学分野と暗号分野の研究者からなるネットワークを構成する。具体的には、近年の暗号分野で注目されている技術である、秘密計算と耐量子計算機暗号を中心に、数学を用いた新しい暗号方式の設計・安全性解析と、それらから派生する新しい数学研究の発見を進めていく。
筑波大学と本校の研究グループが、磁気センサを用いた非破壊診断により燃料電池内部の電流分布をリアルタイムに可視化する手法を開発し、電流分布には電圧波形に比べて回復遅れが生じることを明らかにしました。また、電流分布のみを制御指標として、燃料電池の安定稼働を可能にする制御システムを実現しました。
燃料電池は、発電時に二酸化炭素を発生せず、水しか出さないクリーンな発電技術として注目されています。しかし、この水が電池内部に滞留し発電の邪魔をする「フラッディング」と、水を除去しすぎて水素イオンが透過する高分子膜が乾燥してしまう「ドライアウト」という2つの相反する現象が生じて、発電性能が低下してしまうという問題があります。このような不具合を検知するため、従来、さまざまな装置やセンサを用いたり、機械学習など大量のデータに基づいた解析が試みられてきました。 |
研究代表者
筑波大学 システム情報系
秋元 祐太朗 助教
小山工業高等専門学校 電気電子創造工学科
鈴木 真ノ介 教授
掲載論文
(磁気センサを用いた固体高分子形燃料電池のその場診断および制御システム)
【著者名】 秋元祐太朗、柴田真澄、都築祐人、岡島敬一、鈴木真ノ介
【掲載誌】 Applied Energy
【掲載日】 2023年9月13日
【DOI】 10.1016/j.apenergy.2023.121873
論文著者の柴田さんは小山高専専攻科修了生です。
本校物質工学科の髙屋 朋彰 准教授らの研究グループは、株式会社ミヤトウ野草研究所【代表取締役 柳澤 博幸】石山 洋平 研究開発部長らと共同で、新属新種の乳酸菌WR16-4株を発見し、その培養に成功しました。
◆研究の背景
自然界には数百万種以上の微生物が存在すると推定されていますが、その大半(99%以上)は発見・培養できておらず、「微生物ダークマター」と呼ばれています(Nature, 522, 270-273 (2015))。近年では環境に存在するDNAを網羅的に調べること(メタゲノム解析)によって、培養をしなくても自然界の菌の種類の全体像(微生物菌(きん)叢(そう))を明らかにすることができるようになってきていますが、あくまで情報が得られるのみであり、その微生物を用いるためには、詳細な性質を明らかにして培養できるようにすることが求められています。
◆研究内容と成果
本研究では、株式会社ミヤトウ野草研究所が所有する発酵野菜エキスから新しい細菌を取得しました。この細菌は、一般的に用いられる培地条件(糖:グルコース(ブドウ糖)、pH:中性付近)ではほとんど増殖せず、また、菌を分離・培養するために最もよく使用されている培地のゲル化剤である寒天を用いるとほとんど生育できなくなってしまうという特性を有しており、これまで発見に至っていませんでした。
研究グループは、(Ⅰ)糖として分離源の生育環境に存在するスクロース(もしくはグルコースとフルクトース(果糖)の混合糖)を用いる、(Ⅱ)培地のpHを分離源の生育環境に近いpH4~5付近とする、(Ⅲ)培地のゲル化剤として寒天ではなくゲランガム(※1)を用いる(図1、※2)ことにより、液体培地と固体培地の両方での安定的な培養方法を確立しました。取得した細菌(図2)について16S rRNA遺伝子配列解析(※3)や全ゲノム解析(※4)を行い、世界中から登録されているデータベース内の細菌の情報と比較することによって、新種かどうかの判定を行いました。また、この細菌についてさらなる解析を行い、その特性(培養における性質、消費できる糖の種類など)を調査しました。
その結果、この単離した細菌は「種」よりも上位分類階級である「属」レベルで新規な乳酸菌であることが明らかとなったため、高い糖度の環境を好む性質および分離地である新潟県妙高市から発見されたことにちなみ、同グループはこの細菌を新属新種の乳酸菌”Philodulcilactobacillus myokoensis”と命名しました(”Philodulcilactobacillus”は新ラテン語で「甘いものを好む乳酸菌」、”myokoensis”は「妙高に由来する」)。本研究成果は、2023年6月22日(アメリカ東部標準時:2023年6月21日午後2時)に米国の国際科学誌「PLOS ONE」のオンライン版に掲載されました。
◆今後の展開
今回発見された”Philodulcilactobacillus myokoensis”がなぜ寒天培地では生育が困難なのか、検討を続けています。この新規な乳酸菌の遺伝的・生理的性質を詳しく調査することで、いまだ発見されていない新たな乳酸菌の分離や機能性の解明、食品や医薬品産業を含む様々な分野への応用につながることが期待されます。
◆用語解説
(※1) ゲランガム
微生物(Pseudomonas elodea)を用いた発酵で得られる水溶性の多糖類であり、他のゲル化剤(寒天やゼラチンなど)よりも耐熱性に優れています。
(※2) 嫌気的条件・好気的条件
生物が関わる現象のうち、酸素がない(酸素の介在を伴わない)状態を嫌気的条件、酸素がある(酸素の介在を伴う)状態を好気的条件といいます。
(※3) 16S rRNA遺伝子配列
細菌の同定に用いられる遺伝子配列です。この遺伝子配列を装置で解析し、その結果を世界中から登録されているデータベースにある既知の遺伝子配列と比較することで、どのような細菌であるかを推定することができます。
(※4) 全ゲノム解析
生物のゲノムを構成するDNAの全塩基配列を読み取り、解析することです。
◆掲載論文
【題 名】 Philodulcilactobacillus myokoensis gen. nov., sp. nov., a fructophilic, acidophilic, and agar-phobic lactic acid bacterium isolated from fermented vegetable extracts.
(発酵野菜エキスから単離した好フルクトース・好酸性かつ寒天では生育困難な新属新種の乳酸菌Philodulcilactobacillus myokoensis)
【著者名】 Tomoaki Kouya, Yohei Ishiyama, Shota Ohashi, Ryota Kumakubo, Takeshi Yamazaki, Toshiki Otaki
【掲載誌】 PLOS ONE
【DOI】 https://doi.org/10.1371/journal.pone.0286677
【掲載日】2023年6月22日
◆参考図
図1.培地のゲル化剤の種類が乳酸菌(WR16-4株)のコロニー形成に与える影響
図2.乳酸菌(WR16-4株)の走査型電子顕微鏡写真
◆プレスリリース(外部リンク)
機械工学科 山下進教授の教員紹介インタビューが月刊高専のWeb記事に掲載されました。
先生方の興味深い紹介内容を是非ご覧下さい。
「ニラ・ホバークラフト・福祉機器——高専での研究・活動を通して、地域や社会へ貢献する山下先生の魅力に迫る」
【記事はこちらから】(小山高専HP外に移動します)
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