お知らせ

本校の干川講師の研究テーマが「世界一を目指す研究開発助成事業」に採択されました

電気電子創造工学科 干川尚人 講師の研究テーマが栃木県産業振興センターの公募する2019年度の「世界一を目指す研究開発助成事業」に採択されました。同助成事業は、栃木県内の中小ものづくり企業や理工系大学等の高等教育機関に属する若手の研究者や技術者が、「小さくとも世界一」の技術等の開発を目指して行う事業を対象とした助成です。

今回採択された研究は、電波時計などのように外部から正しい時間を受信しなくとも、電子機器が正確な時刻を刻めるようになる技術に関するものです。またこの技術は、追加の装置が必要なく低コストで利用可能であることから、実現すれば世界中の情報システムで使われている時刻補正技術を一変させる可能性を秘めているということです。

採択テーマ及び概要

半導体部品のクロックドリフト特性を応用した機器の時刻補正技術の研究

 ネットワークでつながったコンピュータ機器で構成される現代の情報システムのプログラム処理は、半導体部品のクロック周波数信号が作る時刻情報で管理されているが、この時刻情報の精度は低いため、正常にシステムを動かすために常に時刻補正が必要になる。しかし、将来爆発的な増加が見込まれるセンサ搭載型の小型コンピュータ機器では、その設置場所、消費電力、セキュリティなどのさまざまな制約が加わるため、通信や電波といった従来型の外部信号を利用した補正技術を適用できないケースが生じる。

 前述の課題を解決するため、本研究では半導体部品の信号処理内容に応じて発生する時刻のずれ(ドリフト)を推測することで、外部信号を利用せずに高精度な時刻補正を行う技術を創出する。この技術では特別なハードウェア機能の追加は不要なので、コンピュータ機器全般に対して低コストに適用可能であり、結果、世界中の情報システムで使われている時刻補正技術を一変させる可能性を秘めている。

とちぎ産業振興センターの公式サイト内ページより
http://www.tochigi-iin.or.jp/content/files/monozukuri/H31/sekaiichi/R1sekaiichi_koufukettei.pdf

2019年9月5日