お知らせ

 > 2021年 > 11月 > 17日

2021年11月17日

物質工学科 田中孝国教員が執筆したバイオエネルギーに関する専門書が出版されました

11月10日、物質工学科の田中孝国教員が執筆(共著)した、バイオエネルギーに関する専門書が
CMC出版より発行されました。

【書籍名】
「バイオエネルギー再燃」
https://www.cmcbooks.co.jp/products/detail.php?product_id=8438

【田中教員が執筆担当した分野】

MFC (微生物燃料電池) と、海洋性細菌による高濃度窒素含有廃水処理の2つを融合した廃水処理プロセス(MFC-Anammox)を考案し、その都市下水処理への適用に向けた基礎研究について共同研究者らと執筆しました。特に、嫌気性アンモニア酸化細菌である海洋性Anammox細菌が活性を示す塩分濃度や温度について、研究を行い、その特性についてまとめています。

【本書の社会的意義】

2020年の後半から、世界に広がったパンデミックのコロナ禍により経済活動が縮小したが、その反面、環境は改善するという皮肉な結果が世界に現れています。しかし、地球の温暖化は着実に進んでおり、世界各地での、突然のスコール(集中豪雨)や土砂災害などに見舞われる惨状を目の当たりにすると、化石燃料に依存する世界の見直しの進行を望むのも事実です。アメリカのトランプ政権からバイデン政権への転換は、アメリカの温暖化対策への再加入や、温暖化ガス最多排出の中国の積極的な参入や日本をはじめとする世界の石炭発電の排除が進み、パリ協定がやっと実質稼働し始めました。世界的にSDGsが浸透し、カーボンニュートラルや脱炭素(カーボンフリー)など、大気中のCO2を増やさない動きが盛んになっています。エネルギーについては、カーボンニュートラルの実現をめざして、バイオエタノールや藻類バイオ燃料といった二酸化炭素排出量が少ないバイオ燃料の普及がもう一度取り上げられてきています。本書では、バイオエネルギー研究で、上記のような、先進的で創造的な研究内容を展開しておられる研究が紹介されています。

2021年11月17日